柱状節理の岩の滝




旅行

柱状節理を日本でみよう!絶対外せないおすすめスポット4選!




柱状節理とは、巨大な柱のような岩がたくさん並んでいる独特の地形のこと。

そのすばらしい景観に、わたしたちは大地の神秘を感じることができます。

このような絶景を見られる場所は、日本でもたくさん存在し、そのおおくは観光スポットになっていますよ。

そんな柱状節理ですが、自然の造形物ですので、やはり運よく様々な条件がそろわないと壮大で美しいものは出来上がりません。

せっかく見に行くなら見ごたえのある場所が良いですよね。

そこで、今回は私がおすすめするスケールが大きくて圧倒されること間違いなし!の絶景・柱状節理スポットをご紹介します。

柱状節理についても説明しますので気になった場所があったらぜひ、予備知識を持って足を運んでみてください。

日本で柱状節理が見られる!おすすめ絶景スポット

カメラを構えようとする女性
それではさっそく、日本で柱状節理のおすすめ絶景スポットをご紹介。

歴史を感じる風格、圧倒される大きさ、息をのむほどの美しさで満足すること間違いなしの4ヵ所をピックアップしてみました。

4ヵ所全て、柱状節理が素晴らしいだけでなく周りが綺麗に整備されており、安全に楽しく見学することができます。

また、最近は見るだけで入れない観光地が多いですが、ここでご紹介する場所はどこも間近で柱状節理を見られます。

たっぷりと楽しむことができるので、地学に興味のない方や子供連れの方も、ぜひ足を運んでみてくださいね。

宮城県 白石市 材木岩

白石市公式サイト
国の天然記念物である材木岩は、デイサイト(火成岩の一種)の柱状組織によって形成された断崖絶壁です。

その名の通り材木を縦に並べたような岩肌が特徴で、岩に生えている樹木や草木とのバランスも素晴らしく、高さ約100mという大きさもあって迫力のある景観です。

材木岩の美しさもさることながら周りを取り囲む自然環境も素晴らしく、下流に行くほど激しくなる滝の音と川の綺麗な水面が清々しい気持ちにさせてくれます。

この美しい樹木や草木との融合は他には無いので、地学マニアの中には材木岩が一番美しい柱状節理だという方もいます。

また、すぐ近くには絶景を見ながら休める、親御さんの目が届く程度の広さの公園がありますので子供連れの方も安心して楽しめます。

春には川沿いの桜が咲いて綺麗ですが、おすすめは夏。
そばを流れる川、山からの涼しい風で真夏でも涼しいのが特徴です。

公園には水遊びができる噴水や浅い池が沢山あり、夏には綺麗な水で水遊びができるのでお子さんの水着は必須です!

農家レストランで手打ち蕎麦も楽しめますので、ぜひ気軽に足を運んでみてください。

福井県 三国町 東尋坊

東尋坊
坂井市三国観光協会公式サイト
波の浸食によって荒々しく削られた、柱状の断崖絶壁が海岸線約1㎞に渡って続く奇勝地です。

輝石安山岩の柱状節理は地学的にも珍しく、東尋坊を含めても世界に3ヶ所しかないと言われており、国の天然記念物に指定。

この美しい断崖絶壁は最高25m(ビルの8階~9階に相当)もの高さになり、遊覧船で水面から見上げても崖から見下ろしても圧倒されてしまいます。

特に、断崖が海面から20数m切り立っている大池は絶景スポット。
岩場から海を覗き込むと、足がすくんで腰が引けてしまいます!

そんな東尋坊の周辺には、さらに楽しめるスポットがたくさん。
東尋坊の先にある雄島は、歴史ある大湊神社をはじめ神秘的な雰囲気があります。

それから、千畳敷。切り立った断崖が続く東尋坊の中で一か所だけ不自然に平らな岩場です。
また、近くには東尋坊タワーがあり、展望台からの眺めは最高。

雄大な岩場が広がる越前海岸、東尋坊、雄島を一望できますし、2階レストランでは海鮮丼も楽しめますよ♪

複数人で行ってももちろん楽しいですし、壮大な景色と周辺の土地を楽しむことができるので一人旅にもぴったりです。

兵庫県 豊岡市 玄武洞

城崎温泉観光協会公式サイト
約160万年前の噴火によって噴出されたマグマが冷却され、規則正しく綺麗な柱状節理が造りだされました。

その後河川による浸食によってその柱状節理が姿を現したそうです。

ここの玄武岩は六角柱の割れ目が顕著で切り出しやすかったため、人々は石を採掘し、その採掘跡が洞窟として残ったものがこの玄武洞。

想像以上にスケールが大きく、とても見ごたえがあります。
玄武岩で造られているから玄武洞なのか、と思った方が多いと思いますが、実は逆なんです。

玄武洞の名は江戸時代に命名され、玄武岩の名は明治時代に、岩石の日本名を定める際に玄武洞の名を用いて命名されました。

玄武岩の命名よりも、玄武洞の存在が先だったのですね!

その後昭和6年には国の天然記念物に指定され、昭和38年にこの地域一帯は山陰海岸国立公園となり、今も公園として存在しています。

公園内には他にもたくさんの柱状節理洞窟が見られますし、レストランやミュージアムも入っています。

毎年6月の下旬には満開のあじさいを眺めながら公園内を散策できますよ♪

どんな人でも楽しめますが、不思議な歴史を感じることができますし、ゆったりと散策できますので特にシニアの方にお勧めしたい場所です。

宮崎県 高千穂町 高千穂峡

高千穂峡の写真
高千穂町観光協会オフィシャルサイト
太古のむかし、阿蘇山の火山活動によって噴出した火砕流が、五箇瀬川に沿って帯状に流れ出し急速に冷却され、侵食されて美しい柱状節理の崖ができた峡谷です。

柱状節理でできた断崖「仙人の屏風岩」は迫力満点。

高さは平均80m(高いところで100m)、その断崖が東西に約7㎞も続いており、昭和9年には「五箇瀬川峡谷」として国の名勝・天然記念物に指定されています。

峡谷内には日本の滝百選に指定されている落差17mの「真名井の滝」があり、柱状組織の崖と共に壮大な景色を造りだしています。

夏季期間中は真名井の滝と遊歩道がライトアップされ、幽玄で神秘的な雰囲気に。

遊歩道で誰でも美しい崖と滝、エメラルドグリーンの水面を見ることができますし、貸しボートもあるので下から崖を見上げることもできます。

ボートから見上げる崖や滝は迫力満点。圧倒的な高さを感じることができます。
誰と行っても老若男女楽しめますが、ボートを漕いではしゃぐなら家族や友達と来るのがおすすめです。

柱状節理とは何か?

書類と虫眼鏡
柱状節理とは岩が柱のようになった節理のことで、六角柱状のものが多く見られます。

私は学生時代に一応地学を勉強してきたのですが、専門家ではありませんので簡単なことしか説明できません…。なのでここでは、そもそも節理とは何なのか、柱状節理はどのようにしてできるのか、などカンタンなことを説明させていただきます。

柱状節理のメカニズムを知っておけば、観光の際にただ眺めるよりも絶対に楽しめますし、より自然の不思議や大地のロマンを感じることができます!

ぜひ目を通してみてくださいね。

節理とは…

節理とは岩石に現れる規則正しい割れ目のこと。

岩石にはその岩石特有の割れ方があり、特に火成岩はマグマが冷え固まっていく時や地殻変動の時に、その岩石特有の性格が与えられます。

最も単純なものとしては、流れ出たマグマが冷えて(図1の矢印部分)、収縮した(図2)ケースがあります。

柱状節理のなりたち 図1

図1


柱状節理のなりたち 図2

図2


各部分で同じような溶岩の収縮が起こり、図3のようになります。

矢印を見ると、物質が両側から引っ張られている部分があります。

両側から引っ張られることで、物質のこの部分は密度が薄くなり、図4のようにひび割れてしまいます。

柱状節理のなりたち 図3

図3



柱状節理のなりたち 図4

図4


こうしてひび割れが起こり、六角形や五角形、長方形や平行四辺形などの決まった割れ目が模様のようにできるのです。

この「膨張した物質が収縮する」ケースは、「熱によって膨張→冷却によって収縮」だけでなく、身近でよく起こる「水を含んで膨張→乾燥によって収縮」でも同じことです。
絵の具と筆とパレット
例えば学生の時に、絵の具をパレットに出したまま次の美術の時間まで放置したことはありませんか。
ひび割れた地面
前の授業の時には水をたっぷりと含んでいた絵の具は乾燥し、小さく固くなって(収縮されて)表面にひびが入りますよね。

また、干ばつ地帯では水を含んだ土が乾燥してひび割れているのを見ることができます。
実はこれらのひびも、よく見ると規則正しく並んでいて、節理と同じことが起こっているのです。

柱状節理のでき方

では、この節理が柱状になる柱状節理はどのようにできるのでしょうか?

岩石が冷えていく様子を、今度は表面ではなく横から見ていきましょう。

    柱状節理 マグマが冷える過程1

  1. マグマ(赤部分)が冷えていくと、先ほどお話したように収縮されてひびが入っていきます(ピンク部分)。
  2. 柱状節理 マグマが冷える過程2

  3. ひびの入った岩石が完全に冷えて固まります(グレー部分)。
  4. 柱状節理 マグマが冷える過程3

  5. これが繰り返されて行き、ひび割れがマグマの冷却面と垂直方向に進行していきます。

その結果、柱のような柱状節理ができる訳です。
この柱状節理は断面図でないと綺麗に見えないため、岩石の地層が露頭している場所が柱状節理の絶景スポットになります。

六角柱状に綺麗に割れるのはなぜ?

柱状節理を持つ溶岩は、大抵綺麗な六角形にひび(節理)が入ります。

先ほどからお話している通り、節理はマグマが冷える際に体積が収縮してできます。

どの方向からも同じように引っ張られる場合、一つの点から120°の角度で割れるのが一番安定します。

そうです!全ての角が120°という事は、正六角形ですね。

割れる際にこの角度が一番安定するから、六角形にひびが入り続け、六角柱の柱状節理が出来上がるのです。

不思議ですね。こうした自然のメカニズムによって美しい景色が造られます。

まとめ

  1. 壮大で美しい柱状節理を、安全に楽しく見学できるおすすめスポットに出掛けてみては
  2. 柱状節理ができるメカニズムを知っておくと、より観光を楽しめます

日本で柱状節理を見られるおすすめスポットと、柱状節理ができるメカニズムをご紹介してきました。

今回ご紹介したところ以外にも素晴らしいところは沢山ありますが、柱状節理の見学だけになってしまいがちなのでまずは有名どころから出掛けてみるのがおすすめです。

遊ぶついででも良いので、ぜひ巨大な柱状節理を見てみてください。

きっと自然の不思議や、大地のロマンを感じることができますよ!
そこから範囲を広げてもっとたくさんの自然の造形物に触れていただけたら嬉しいです!




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