剣道初段の昇段審査を受けることになった方…今回は学科試験があるということで、少し戸惑いませんか。特に気になるのが作文の存在…。
ここでは、
という疑問にお答えします。
さらに、今回は作文と一緒に他の学科試験の勉強も進める、効率の良い勉強法もご紹介します。
ぜひ、学科試験の勉強の参考にしてください。
初段の昇段審査で出てくる作文の書き方
剣道初段を受ける方は、初めての学科試験が出てくるので少し不安だと思います。
ここでは初段の学科試験によく出る問いと、その解答例をご紹介します。
剣道を始めた動機について
これは「精神修行のため…」などと下手な嘘をつくよりも、正直に剣道を始めたきっかけを書くのが良いと思います。
- 「親に勧められたから」
- 「兄弟や友達がやっていたから」
…などなど。
それに
など、「自分の意志で始めましたよ」という事が分かる文章を加えれば完璧です。
しかし、悪い例として、
- 「親に無理やり道場に入れられたから」
- 「部活に可愛い女の子がいたから」
など明らかに印象の良くない理由は避けた方が良いです。
私も先生に半ば強引に勧誘されて嫌々始めたのですが、「兄の影響で」とか書いたような記憶があります。
不純な動機で剣道を始めた方は、嘘でない範囲でそれらしい話を用意しておいた方が良いです。
剣道を始めて良かったこと
大体書くことは、
「剣道を始める前の自分について」と「剣道を始めてからの自分について」。
それらを踏まえて、
「剣道を続けて変わったこと、良かったこと」
などです。
- 最後に剣道に関する感謝の気持ち
- これからも頑張りたいこと
というようなことをさらっと書いておけばOKです。
どんなにいやいや剣道を始めた方でも、真面目に稽古をしていれば絶対に「剣道しててよかったな」と思うことがあるはずです。
こちらも正直な気持ちを書きましょう。
特殊な問題文の例
ちなみに「剣道を始めた理由と効果を述べよ」という合わせ技もありますので、心の準備をしておきましょう。
- 中段の構えについて説明せよ
- 剣道防具の付け方で注意すること
- 切り返しの意義について説明せよ
- 一足一刀の間合いについて説明せよ
これらの問いは、作文形式で出題されることもあれば穴埋め方式で出題されることもあります。
文章構成を考えるのではなく、模範解答を見ながら重要語句などを意識して、どう説明すればいいかを大体掴んでおきましょう。
勉強してきた重要語句を織り交ぜながら、正しい説明を自分なりにできればOKです。
短い文章は印象が良くない
あとは、短く書いて終わらないこと。
出来れば解答欄を埋めるくらい書いた方が、審査員の印象は良いと思います。
ちなみに学科試験はインターネットで過去問を検索したり、道場の先生などにお願いして本や過去問のコピーを貰ったりするなどして対策できます。
※一例>>>「剣道段位審査会 過去問題集」
他にもどんな問題が出るのか知って対策したい、という方はぜひ調べてみてください。
ただし…以下に注意しましょう!↓↓↓
作文で待ち構える、意外な落とし穴
作文は、正直言って楽勝です。深く考える事はありません。
しかしこの作文で落ちることも稀にあるようですので、作文で落ちかねない危険なパターンをご紹介します。
勉強する際には気を付けてくださいね。
同じ文章だと印象が悪い
筆記試験が不安な方は、インターネットなどで模範解答を調べて勉強するのが良いのですが、ここで気を付けてほしいのが模範解答の丸暗記です。
そして丸暗記した内容を丸写しすると、審査員の印象が悪くなります。
一人だけなら「丸暗記だな」と分からないのですが、学校で配布されたプリントなどを複数人が丸暗記して、複数人で同じ文章を書いていたら気持ち悪いです。
「中段の構えについて説明せよ」などと言った問いなら暗記してもいいのですが、
- 「剣道を始めた動機」
- 「剣道の好きな点」
- 「剣道を始めて良かったこと」
などの個人的な問いが同じだとさすがに落とされると思います。
押さえるべきポイントだけ覚えて、自分の言葉で書くようにしましょう。
誤字、脱字に注意
文章の中に入れるべき重要語をきちんと掴んで勉強してくれば、そのキーワードを自分の文章でまとめることができます。
しかし模範解答の丸暗記をすると、解答用紙を前に丸暗記した文章を思い出しながら書くことになります。
「こうやって説明しようかな」と考えるのではなく、「どうだったっけ」と思い出しながら文章を記述することになるので…
接続詞や助詞がおかしくなり、文章の意味が変わってしまうことがあります。
その上、入れなければならない重要語だけを覚えるのに対して全文を覚える訳ですから、重要語の記憶が曖昧になります。
この言葉を入れなければならないのに書いていない、またはこの重要語の漢字が間違っているので不合格、という事になりかねません。
ぜひ勉強をする際は、大事なポイントを押さえながら効率良く頭に入れてくださいね。
初段審査に受かるためには
昇段審査で対策が必要なのは、もちろん作文だけではありません。
学科試験では他にも様々な問題が出ますし、実技試験や日本剣道形の審査もあります。
ここでは学科試験を中心に、初段に合格するためのアドバイスをしていきたいと思います。
学科試験は作文に関わらずまんべんなく勉強してくるべし
作文の対策をするのと同時に、大事なポイントを押さえながら普通の問題の対策もしましょう。
様々な出題パターンを想定しながら勉強すると、臨機応変に対応できますよ。
- 中段の構えについて
- 一足一刀の間合いとは
- 気剣体の一致とは
- 防具を付ける際に注意するべきこととは
- 有効打突とは
これらは様々な形式で出題されますので、自分で説明できるくらいに理解を深めておきましょう。
暗記項目はしっかり暗記してくるべし
丸暗記はするなとお話してきましたが、
- 「竹刀の図示と各部分の名称の記入」
- 「剣道の理念」
- 「剣道修練の心構え」
は初段の学科試験にはほぼ確実に出るものなので、これらに関しては丸暗記することをお勧めします。
剣道の理念は「剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である」ですね。
これは絶対に暗記です。
審査が近くなってくると道場では流行語のようにみんなぶつぶつ言っていますので、嫌でも覚えると思います。私も今でも覚えています。
対して剣道修練の心構えは
と、とても長いです。
と思うかもしれませんが、当日までには皆なんやかんやで覚えているものです。
大体は語群から選ぶ穴埋め形式で出題されるので、語群の中からそれっぽいのを選べばOKですが、地域によっては語群なしという可能性もあります。
しかも、どこが空欄になるかは分かりませんので暗記するに越したことは無いでしょう。
覚える際には、正しい漢字で覚えてくださいね。
実技試験と剣道形の対策も忘れない
今までにない学科試験に緊張すると思いますが、やはり大事なのは実技試験の方です。
家で学科試験の勉強をしながら、道場に来たときはしっかりと実技試験を意識して稽古に励みましょう。
木刀も忘れずに持参して、剣道形もマスターしておいてくださいね。
まとめ
- 作文は、思っていることをありのままに書きましょう
- 作文の模範解答を丸暗記せず、ポイントを押さえながら勉強しましょう
- 学科試験は、問題に合った方法で効率よく勉強しましょう
剣道初段の段審査における作文の書き方、学科試験の勉強法についてお話してきました。
自分について問われたら正直に書くのが一番。
また、剣道についての問いは、作文だけでなく様々な出題形式を意識しながら勉強するのがコツです。中には暗記項目もあるので、先生や先輩に質問しながらムラなく勉強しましょう。
無事に剣道初段に合格しますように!
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