今年も全国高校サッカー選手権の時期が近付いてまいりました!
注目の選手がたくさんいますが、オナイウ阿道選手とオナイウ情滋選手のように過去には兄弟で選手権で活躍する選手も多くいましたね。
特に今年は東福岡の中村拓海選手や桐光学園の西川潤選手など、才能ある弟たちの選手権への挑戦が注目を集めています。
その中でもいちはやくJリーグ入りを決めている青森山田高校の三國ケネディエブス選手をご紹介したいと思います。
青森山田高校の2冠を成し遂げた兄をもつ三国選手が挑む最後の選手権に注目です!
三國ケネディエブス選手はどんな選手?
プロフィール
三國ケネディエブス選手は東京都東村山市の出身。
小学生から日野止FCでサッカーを始めました。
中学は青森県の青森山田中学へ入学、青森山田高校へ進学して現在3年生。最後の選手権を控えています。
お父さんはナイジェリア人で、お母さんは日本人。192㎝、80㎏の恵まれた体格とスピードも兼ね備えた期待の大型CBです。
兄は青森山田の2冠中心選手
三國ケネディエブス選手には2学年上の兄がいます。同じく青森山田中学から青森山田高校トップチームのレギュラーで活躍した三國スティビアエブス選手です。
お兄さんのポジションはCBで、3年時に青森山田高校が高円宮杯プレミアリーグと選手権の2冠を達成したときの中心選手でした。
2冠を果たしたチームはタレントの多いチームでしたが、なぜあれほど強かったかというとDF陣が本当に素晴らしかったわけです。
ゴール前のボールに長い足を出して決定的なピンチを何度も救う彼らしい守りが印象的でした。
DFですがゴールも決める選手で、高校卒業後は順天堂大学へ進学してサッカーを続けています。
三國ケネディエブス選手はお兄さんが青森山田中学へ進学した影響で「一緒に全国制覇をしたい!」という夢を持って青森へやってきました。
中学時代はFW
青森山田中学は三國ケネディエブス選手の2年時3年時に全中2連覇をしています。
このとき、三國選手は実はFWでした。しかも3年時には5試合で8得点をあげ、得点王に輝いています。
FWとしてU15日本代表、U16日本代表候補にも選出されるほどのアタッカーでした。
兄の三國スティビアエブス選手の代は青森山田中学の全中連覇がかないませんでしたので、ケネディエブス選手のほうが中学時代は結果を残していたと言えそうです。
三國ケネディエブス選手はFW?DF?
青森山田高校へ入学
兄のいる青森山田高校へ進学した三國選手は1年時はトップチームでピッチに立つことはできませんでした。
この時のイレブンはほとんどが3年生。中学時代から固い団結力を誇るチームでした。その中で1年生ながらピッチに立てたのは現在10番の檀崎選手ひとり。
しかも三國選手は夏に右足半月板の負傷に遭い、長期離脱せざるを得ませんでした。
そのため兄や同輩の檀崎選手が選手権制覇を成し遂げた瞬間は応援に回っていて「悔しかったし、羨ましかった」とのこと。
必ず自分自身もあの景色をピッチで見たいと思ったことでしょう。
2年時に驚きのコンバート
固いチームワークで素晴らしいチームを作った2冠の先輩たちが引退すると、新チームでは期待の1年生たちが活躍を始めます。
三國ケネディエブス選手も身長の高さを活かして試合終盤にパワープレー対策として投入される場面がありました。
ところが2年時の東北高校サッカー選手権大会で、三國選手はなんとFWから兄と同じDFとして本格的に転向し、先発を果たします。
このサッカー関係者を驚かせた転向は、監督やコーチのすすめではなく実は三國選手本人の希望だったのだそう。
青森山田の黒田監督に意思を伝えたのは2年時の春休み遠征中でした。
「このままFWをやっていてもプロになれないと思ったし、何かを変えたかった」という三國選手の申し出に「そこまで言うなら」とGOサインが出てCBとしてのトレーニングが始まります。
CBは小学校低学年で経験があったという三國選手。それでも戦術的な動きはまったくの素人同然だったとか。
チームのキャプテン小山内選手や2冠世代の橋本選手にDFの動き方や心得について質問をぶつけながら努力を重ねました。
CBの難しさを知ることでFWの駆け引きのレベルアップにもつながると考えた黒田監督は、FW兼任のCBとして途中出場などで起用を続けます。
やはり監督も彼のFWとしての可能性を捨てきれなかったのでしょうか。
中学で得点王にまでなった選手がDFを希望するなんて、私たちからするともったいない気がしますよね。
しかし「どうしてもプロになりたい」という強い意思と、やはりお兄さんの活躍を目の当たりにして影響を受けたのかも知れませんね。
不動のCBとなった3年時
2年時はFWとCBの兼任で途中出場を重ねた三國選手ですが、最終学年である今年はCBのみでレギュラーの座を掴み取りました。
黒田監督もCBとしての三國選手について「相当伸びた。足も速い。素材だけなら日本代表」と太鼓判を押します。
「この先はCBとして生きていく。ここが居場所だと思っています」と語ったことからわかるように、相当強い意思があったのでしょう。
FWをやっていた分、足元は普通のCBよりも上手いですし、チャンスメークもできます。
「SBとの距離や連携を合わせて相手のボールを奪うことが楽しくなってきた。成長できていると思います」と手ごたえを感じている様子。
そして夏にはCBとして初めてU18日本代表遠征メンバーに選出されるまでになりました。凄まじい努力をしたのでしょうね!
三國ケネディエブス選手の今後に期待!
CBとして掴み取ったプロ入り内定
高校1年時からプロ注目の選手だった三國選手は、7月にJ2のアビスパ福岡への来季(2019年)加入が内定しました。
アビスパ福岡公式サイトのニュース
2018年現在、アビスパ福岡はJ2上位にいますので、もしかしたら来期はJ1かも知れないですよね。
現在大学生のお兄さんよりも先にJリーグ入りを果たしたということになります。
Jリーグ入りをした青森山田高校の先輩DFには現在日本代表のFC東京の室屋成選手がいますね。
期待のディフェンダーとしてJリーグにとどまらず日本代表の座を掴み取ることを期待したいと思います。
兄弟で全国制覇なるか?!
2018年現在、高円宮杯プレミアリーグEASTにおいて、青森山田高校は2位につけ首位の鹿島アントラーズユースを追っていて、直接対決に勝利すれば優勝もみえています。
三國選手も得点ランキングトップ10に入っていて、さすがの得点力をみせて活躍しています。
年末の選手権優勝も狙って、目指すは兄のスティビアエブス選手が成し遂げた2冠。
青森山田高校の今年のチームは2年前の2冠チームと似ていると言われています。兄弟で全国制覇なんて期待してしまいますね。
実は今年の青森山田高校にはもう一人、2冠の兄を追っている選手がいるんです。右SBの橋本峻弥選手です。
橋本選手の2学年上の兄、橋本恭輔選手は2冠チームのCBで彼の存在なくして全国制覇はなかった!と私は思っているほど、優秀なDFでした。
三國選手と橋本選手、弟二人の活躍で全国制覇の夢を再度叶えられたら素晴らしいですね。
まとめ
- 三國ケネディエブス選手は東京都出身で中学時代はFWとして得点王に輝いています
- 青森山田高校では将来を見据えてFWからDFへ驚きの転向をしました
- Jリーグ入りを決めてお兄さんと同じ全国制覇2冠を目指します
実は三國ケネディエブス選手は6人兄弟の2番目。前述したお兄さんの他に弟2人と妹2人がいるのだそう。
そして、弟2人もサッカーをしているそうなのでもしかしたら兄弟4人で青森山田に全国制覇をもたらす可能性もありますよね!
お母さんは大変だろうなあ、でもなんて親孝行な子供たち…。
三國ケネディエブス選手は高さ、スピード、足元の上手さを兼ね備えた規格外の選手としてタレント性充分!
Jリーグでの活躍はもちろんのこと、この世代の選手たちがオリンピックで躍動する姿を大いに期待しましょう!
追記(2018.11.18)
青森山田高校サッカー部が県大会で22連覇を達成されました!!
ほんとうにおめでとうございます ( ・ㅂ・)و ̑̑
三國ケネディエブス選手のますますの活躍に期待が高まります!!
\三國選手の実際の活躍記録や写真も!/
青森山田高校サッカー部の公式サイトはこちら
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