猫を飼っていると、時々飼い主の方にお腹を見せてくることがあります。
他の動物のことを知っていると、何となく意味がわかる人がいるかもしれませんが、飼っている猫の場合はそれなりの理由があるのです。
今回はそのことについてまとめていきます。
お腹を見せてくれた時に考えられる4つのサイン
動物がお腹を見せるという行為は骨で守られていない内蔵部分を晒しているということで、「降参」を意味するポーズになります。
しかし、飼っている猫が急に寝転がってお腹を見せる行為は「降参」ではなく、もっと別の理由があります。
信頼している
猫はもともと警戒心の強い動物ですが、弱点であるお腹を見せることは飼い主に対して信頼や安心、愛情があることを示しています。
リラックスしている
突然の転んだ場合は気分転換やリラックスするための行動である可能性があります。
人が寝転んだり、伸びをしたりして気分を変えることと同じものです。
リラックスできる空間にいるとわかっているからこそできるものなので、上の信頼に繋がるところがあります。
構って欲しい
子猫の時に母猫や他の猫に構って欲しいとアピールするためにお腹を見せることがあります。
それは成長してからも変わらないもので、飼い主に対して構って欲しい時も同じ仕草を見せる時があります。
暑い
「猫はこたつで丸くなる」という歌があるように猫は寒さに弱いイメージですが、反対の暑さにも強いわけではありません。
体温が上がってしまった場合は、お腹を見せるように寝ころぶことがあります。
猫が快適と感じる温度は27℃~29℃なので、夏の暑い時期はエアコン等でこの温度にしてあげた方が良いかもしれません。
お腹の撫で方とやめるタイミング
暑いこと以外ではお腹を見せることは信頼の証であることがわかりましたが、そこからお腹を撫でたり触ったりしていいかはまた悩みどころです。
この項目では猫のお腹の撫で方と撫でるのをやめた方がいいタイミングについて挙げていきます。
お腹を撫でる時
猫のお腹を撫でる時は、わしゃわしゃとするのではなく、毛並みに沿ってゆっくりと手で撫でてあげる方が良いです。
ブラッシングで毛並みを整えるのも良いですが、手でゆっくりとやる方がマッサージとしても効果が見込めるので、まずは手でやってみましょう。
猫のお腹のにはルーズスキンという体を守るために必要な余分な皮膚部分があります。
その部分を手の平を開いて撫でる場合は接触面が多いと猫は不快に感じてしまうので、ふんわりとなでてあげたり、指先は触れないようにしたりして、ゆっくりと撫でてあげましょう。
猫が気持ちよくなってくると、更に脇の下を見せてくれるようになります。ここも毛並みに沿ってゆっくりと撫でてあげましょう。
撫でるのをやめるタイミング
いくらお腹を見せていても撫ですぎたり、触られたくないところを撫でたりすると、どこかへ行ってしまったり、噛み付いてきたりすることがあります。
ただ、猫の方が急に攻撃してくることはなく、嫌がっている状態は事前に見破ることができます。
しっぽを振る
犬がしっぽを振るのは激しく振っている場合は喜びのサインですが、猫は反対にイライラしているサインです。
お腹を撫でながら時々しっぽにも目を向けてあげましょう。
耳が外の方向に向く
耳がピンと張られて外の方に向いていることをイカ耳と呼びますが、これもイライラのサインになります。
これに加えて目を丸くしている状態を「デビルフェイス」と呼びますが、こうなるとかなりご機嫌が悪い状態です。
顎を下に押し付ける
顎のあたりを撫でていると、その顎を下の方に押し付けてくることがあります。
その押す力が弱くなり始めると撫でるのに満足した状態です。
その場から離れなくても……
これは撫でるのをやめた後のことですが、その場から離れなかったり、再びお腹を見せてくることがあります。
これはまだ撫でられ足りない……というわけではなく単純にリラックスしているだけです。
勘違いしてもう一度撫で始めるとせっかく避けた攻撃を受けることになるので、離れなくても撫でるのはやめておきましょう。
ついでに異常や病気のチェックを
猫を撫でられるタイミングは猫の体を隅々まで観察できるタイミングです。
毛並みが固くなっていたり、しこりがあるかどうか確認したりなど異常がないかどうかも撫でるついでに確認してあげましょう。
また、元から病気であるとわかっていたり、食後や激しい運動をした後すぐだったりする場合はあまり撫ですぎると体が変に刺激されて体調が悪くなったり、悪化したりするので、撫で過ぎないようにしましょう。
まとめ
今回の記事についてまとめると、
- 猫がお腹を見せることは信頼の証
- ただし、暑い時も同様の動作をすることがある
- 撫でる時はゆっくり撫でてあげる
の3つになります。
お腹を見せてくれる理由がわかると、より猫を可愛らしく感じることができますが、やり過ぎると嫌がられるので、適度に構って愛でてあげましょう。