日本人の名前は漢字で付けられることが多いですが、ひらがなの名付けも珍しいものではありません。
ただ、敢えてひらがなで名前を付けるのもどんな意味があるか気になるものです。
今回は名前にひらがなを付ける意味について、見ていきたいと思います。
親が考えるひらがなの名前の良いところ
まずは、両親が名付ける際にひらがなを使う理由で考えられるものについて挙げていきます。
どれかが必ず当てはまるわけではありませんが、主にこの4つが理由になると考えられます。
他人から間違えられないようにするため
子どもの名前を考えて、どうしても付けてあげたい思いがあってもそれが難しい漢字でしか表現できない場合、ひらがなで表記することがあります。
難解な漢字で初対面の人に読み間違えられるよりは、ひらがなで読みやすいと判断したということですね。
また、難しくなくても読み間違えられそうな名前の場合にひらがなを使うことも。
印象を柔らかくするため
漢字の名前と違って、ひらがなの名前は見た目で柔らかい印象を与えることができます。
漢字にはその字によって思いや意味を込めますが、こちらはひらがな自体が柔らかい印象の思いや意味になっています。
名前に多様な意味を持たせるため
ひらがなの名前は姓名判断において、万能の字とする考えがあります。
その理由は、ひらがなの名前は様々な漢字を当てはめることができる場合があり、それが良い方向でいろんな性質を持つと考えられているから。
ひらがなは漢字の崩れた成り立ちから「運命が崩される暗示」であるという考えもありますが、良い面で取れば、このような取り方もあります。
名前を覚えられやすくするため
こちらは上記3つの副産物的な面もありますが、漢字の名前が多い中で、ひらがなの名前は目立つものであり、覚えられやすいものであります。
将来的な仕事の場で名前を覚えてもらいやすい事は大きなメリットになり得ることで、その意図を含んで上記3つの名付けをするという考えです。
また、表記上目立つことから自分でも名簿などで名前の位置が把握しやすいという面もあります。
子どもが感じるひらがなの名前の良いところ
さて、親の意とはどうあれ、実際にその名前を使って生きていくのは名付けられた子ども本人であります。
では、その子どもが感じるメリットがひらがなの名前にはあるのでしょうか。もちろん、上記のこともメリットに感じられると思いますが、それ以外にはこのようなメリットもあります。
名前が書きやすい
自分の名前を書く時、ひらがななのですぐに書きやすいというメリットがあります。
小さなことおと思うかもしれませんが、学生生活では何百回とノートやテストに自分の名前を書くことになりますし、社会に出ても名前を書く機会は何度もあります。
そんな時に時間をかけず、すぐに書き終えることができるのは、非常に快適な事です。
それはネット上で名前をいれる場合も同じで、余計な変換を一回やらなくて済むわけです。小さな短縮ですが、そんなメリットを感じることができます。
付けたいけど心配事もあるひらがなの名前
ここに書いてあることを見ると、ひらがなの名前もきちんと考えがあって、悪くないと思って頂けると思います。
しかし、実際に付けるとなるともっと考えてしまう事があると思います。
周りと違う名前で何か言われたりしないだろうか、大人になってから何か言われてしまわないだろうかと様々な悩みが生まれてくることも…。
ただ、キラキラネームのような無茶苦茶な当て字でなくて、直感的に良いと思う…などのほか、いろいろ考えた上で決めた名前であれば、ひらがなでも漢字でも悪い名前は存在しません。
必要なことは名前に込めた思いをお子さんと共有していくことで理解し合うことだと思います。
まとめ
今回の書いてあることをまとめると、ひらがなの名前には、
- 人から間違えられなかったり、覚えられやすかったりする意図がある
- 柔らかい印象を与えたり、多様な意味を持たせたりする意図がある
- 本人には名前を書きやすいというメリットがある
の3つになります。
もし、周りにひらがなの名前の人がいる方は話のネタとして、どんな理由でひらがなの名前になったか聞いてみると、新しい発見があるかもしれません。