キン斗雲でひとっ飛びする孫悟空




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「きんとうん」は孫悟空の乗り物?術?原点と漫画との違いを見る!




「きんとうん」という言葉を聞くと、黄金色の雲に乗った孫悟空をイメージすることができると思います。

では、その孫悟空は猿の妖仙か亀仙流のサイヤ人のどちらをイメージしましたか?

『ドラゴンボール』が世界的に浸透しているので、孫悟空という名前を聞くと後者の方が先に頭に浮かんだかもしれません。

今回は、「きんとうん」について、『西遊記』と『ドラゴンボール』での違いを見ていく記事になります。

元ネタである『西遊記』と『ドラゴンボール』では「きんとうん」が結構別物であるのが驚くかもしれません……!

『西遊記』のおける「觔斗雲」

西遊記の三人衆
何度も実写ドラマが作られ、数々の漫画やゲームの元ネタとなっている『西遊記』ですが、「きんとうん」も『西遊記』が元ネタになっています。

漢字の表記は「觔斗雲」ですが、日本では「觔」は一般的な字体ではないため、「筋斗雲」や「斤斗雲」、「金斗雲」の表記が見られます。

「觔斗」という言葉に宙返りという意味があり、話の中でも「觔斗雲」によって宙返りを披露する場面があります。

また、本来は色などの表記はありませんが、「金」の表記を使うことから「きんとうん」の色は黄金色のイメージが日本では付いています。

原点では「觔斗雲」という雲の乗り物そのものではなく、雲に乗って空を飛ぶ仙術であり、それによって呼び出される雲を呼んでいるものでした。

孫悟空が持つ雲に乗る術を披露した時に、仙術の師匠である須菩提が教えたものであり、「觔斗雲の術」を使えば、宙返りひとつで10万8000里の距離を飛ぶことができるものとされています。

仙人にしか使えない仙術であるため、高僧である三蔵法師でも人間であるので乗ることはできませんでした。

妖仙である猪八戒や沙悟浄は乗ることは可能ですが、孫悟空がひとっ飛びできる距離を猪八戒は1日、沙悟浄は3日かかってしまいます。

日本のドラマや漫画などの「觔斗雲」は仙術ではなく、雲の乗り物そのものとして出てくることが多いです。

それは、単なる描写カットの可能性もありますが、次で紹介する『ドラゴンボール』の影響もあると考えられます。

『ドラゴンボール』における「筋斗雲」

昇龍のイラスト
『西遊記』を元ネタにした漫画の1つである『ドラゴンボール』は『西遊記』を見た事がなくても「きんとうん」がわかる要因で最も大きいものだと思います。

『ドラゴンボール』での「きんとうん」は「筋斗雲」の表記で統一されています。

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なので、『西遊記』と『ドラゴンボール』で「きんとうん」を分けるなら漢字の表記で判断することになります。

「筋斗雲」は雲の乗り物であり、清らかな心を持つ人ではないと乗れないものです。

「筋斗雲」と呼びかけることで、どこでも呼び出すことができ、意志のあるような動きをすることもあります。

『ドラゴンボール』の孫悟空が序盤でウミガメを助けたお礼に亀仙人に貰ったもので、途中ピッコロ大魔王の配下のタンバリンの気功波によって消滅してしまいますが、その後、仙猫であるカリンから新しい「筋斗雲」も貰います。

このカリンに貰う時に「筋斗雲」が元は巨大な雲の塊であり、孫悟空が乗っていたのはその一部に過ぎなかったことが判明します。

貰う時も必要な分だけちぎって持っていけるようになっていました。

序盤の孫悟空の移動手段としてとても重宝されていましたが、孫悟空が物語の中盤以降で舞空術という自分一人で空を飛ぶことができる術を習得してしまったため、それ以降「筋斗雲」の出番はほとんどなくなってしまいました。

関連記事>>>「筋斗雲」ってドラゴンボールでどうなってるの?あの雲は今

それでも、序盤での活躍もあり、元ネタの『西遊記』と違って意志のあるような乗り物として「筋斗雲」は認識されています。

そして、この認識が他の漫画やゲームでの共通の認識になったと考えられるのです。

孫悟空の武器、如意棒

『ドラゴンボール』にあって、『西遊記』が元ネタであるものには「如意棒」もその一つになります。「如意棒」は持ち主の意志に従って伸縮自在になる棒です。

『西遊記』での「如意棒」は帝である禹(う)が海と大河の深さを測定した際のおもりであり、その後東海竜王の地下の蔵に置いてありましたが、孫悟空が竜王から奪って、武器として使い始めました。

『ドラゴンボール』での「如意棒」は、本来はカリン塔と神の神殿を繋ぐための棒で、亀仙人がそれを借りた後、それが孫悟飯(悟空の養父)を経て、孫悟空の武器になりました。

物語の最初から孫悟空が持っていましたが、本来の使い方をして以降は武器として使われることはなくなりました。

また、『西遊記』のものと違って太さを変えることはできません。

このように『西遊記』を元ネタにしていても設定は全く異なるものになっています。

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まとめ

今回の記事についてまとめると、

  1. 『西遊記』の「觔斗雲」は仙人が使える仙術である
  2. 『ドラゴンボール』の「筋斗雲」は元々が大きな雲である

の2つになります。

『ドラゴンボール』以外でも様々な作品の元ネタになっている『西遊記』で見ると、いろんな改変があることがわかったと思います。

皆さんも豆知識として誰かに話してみてください。

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