ザルに乗せられた菜の花




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菜の花/花は食べられる?【春のトレンド】美味しい調理法




春といえば、何色を思い浮かべますか?

桜のピンク色、梅の紅白…やはりイメージは春の花の色ですよね!

私は北国に住んでいるので花が咲き始めると、待ちに待った春の到来を感じて心から嬉しく思います。

桜は咲いたと思ったらぱっと散ってしまいますね…。

やっと来た春をじっくり感じられるのは私の場合「菜の花」です。春の色といえば黄色!

近くに菜の花の産地があることもあって、身近な菜の花。

そして、食用の菜の花もたくさん目にします。

ところで食用の菜の花って、つぼみが開いて黄色い花が咲いていること、よくありませんか?

咲いている花も食べて大丈夫なのでしょうか?

菜の花の花を食べても大丈夫?

菜の花の先端
菜の花の黄色い花は食べられるのでしょうか?

バラや菊など、食用の花もありますが、それらは花自体が食用として売られているので迷いはないのですが、菜の花の花は「咲いちゃった感」があって、食べていいものやら迷いますよね…。

和食のお店で和え物に花の部分が入っていたり、おしゃれなレストランでパスタに花の部分が美しくちりばめられているのを見かけますが、特別なものを使っているんでしょうか?

花が咲いているものが売られているのは?

菜の花が市場に出回るのは冬から春にかけて。

寒い日に出荷して暖かい日にお店に並んだ菜の花は、咲きやすいようです。

買ってきた翌日見たら花が咲いていた!なんてことはよくありますよね。

菜の花は「春が来た!」と思って花を咲かせるのですから花が咲いたからと言ってがっかりして捨てたりしないであげてくださいね。

わざわざ花を使っている飲食店もありますから、店頭に並んだ花の咲いた菜の花は「咲いてしまっている」というわけではないのですね。

鮮度が良ければ花も食べられます!

実は黄色い花も安心して食べられます!

ただし、花が咲くというのは植物にとってクライマックスに近い状態。

つぼみが黄色く色づいているだとか、少しつぼみが開いている程度なら問題ありませんが、お花全開状態のものは避けましょう。

さらに、菜の花自体の鮮度が悪くないか、チェックしておきましょう。

  • 菜の花全体がしおれていませんか?
  • つんとするような臭いがしませんか?
  • 手触りはさらっとしていて滑らかですか?

以上を観察して問題なければ花も食べられますよ!

ぱっと食卓を明るくする黄色い花は料理に彩りを添えてくれますので是非お使いください。

花が咲いた菜の花は…

茹でられた菜の花
菜の花の黄色い花は食べられるということがわかりましたが、菜の花は花が咲く前までが食材として美味しい期間なのだそう。

ですから、花自体がというよりも、花が咲いてしまったものは全体的に味が落ちていると考えた方が良さそうですね。

花が咲くと味は変わる?

花が咲いた菜の花の味はどうなるのかというと、苦みが増すのだそう。

独特の苦みや辛みが特徴の菜の花ですから、苦みが増すのは逆においしいかもしれない。
それに苦みに身体に良い成分が入っているのだし、むしろ好都合では?

しかしこの苦みは元々植物が外敵や紫外線から身を守るための成分なので、過剰摂取は腹痛や下痢を引き起こす可能性もあるようです。

ちなみに菜の花が咲いてしまうと、おいしい茎の部分を含め全体的に食感が固くなってしまうようです。

成長しきっているので柔らかさがなくなるのは動物の肉も同様ですね。

花が咲くと栄養価は変わる?

菜の花は、ビタミン類やカルシウム、鉄、葉酸…と数えきれないほどの大事な栄養素を豊富に含んでいて、他の野菜と比較して栄養成分の含有量が多いんです。

また、苦み成分のケンフェロールはポリフェノールの一種で老化防止や生活習慣病予防にも役立ちます。

さらにアブラナ科の植物に多く含まれる辛み成分のイソチオシアネートは癌の予防にも。

そんな万能の菜の花ですが、基本的に植物は花を咲かせるために自身の栄養を大量に消費してしまいます。

そのため菜の花も花が咲いたものは栄養成分が減少しているようです。

だから味や触感も変わってしまうのですね。

おいしい食べ方

おひたしの菜の花
花が咲いている菜の花はベストの美味しい状態ではないのかも知れません。

しかし、買ってきた菜の花がちょっと目を離した隙に開花してしまった!なんてときも「まずくなっちゃった…」と気落ちする必要はありません。

いただいた菜の花に黄色い花が咲いていても食べられないなんてことはないのです。
調理方法を工夫しておいしく食べるようにすれば大丈夫!

それでは菜の花のおいしいいただき方をご紹介します。

花が咲く前の食べごろなら

菜の花がやわらかくて食べごろであれば、一番のおすすめはやはりおひたしです。

ゆでた菜の花をかつお節とポン酢で和えたり、シンプルにマヨネーズで食べてもおいしいですね。

お子様は苦みを嫌うかも知れませんので、砂糖としょうゆで甘めに味付けしてすりごまを加え、ごまあえにすれば苦みが和らぐのでおすすめです。

ブロッコリーの使い方同様、シチューやグラタンに入れてもよし。ゆでてサラダに加えるのもよし。

また、レストランのメニューを真似てペペロンチーノスパゲッティに加えると春らしいですし、にんにくとの相性もばっちりで味のアクセントにもなりますね。

花が開く前のつぼみの部分はゆでてご飯と和えて菜の花ご飯に。

華やかなのでちらし寿司などに彩りとして加えるといいですよ。

花の咲いたものなら

花が咲いた菜の花のおすすめ調理法は、なんといっても「天ぷら」です。

天ぷらにすると菜の花特有の苦みが感じられ、わざわざ花が咲いたものを天ぷらにする人も。

ふきのとうやタラの芽の天ぷらのように、特別な味がして本当に美味しいですよ。

菜の花を刻んでかき揚げに加えると、あの苦みが隠し味になるのでおすすめなんです。
また、意外な楽しみ方として「お吸い物」もおすすめです。

菜の花を下ゆでしてお吸い物に入れると黄色い花が彩りとなって高級料亭のような季節感たっぷりの食卓に。

菜の花の保存方法

それでは、菜の花をおいしく食べるために、正しい保存方法を調べてみましょう。

お店に並んでいるあいだにも花が咲いてしまう葉の花ですから、あたたかいところではすぐにつぼみが開いてしまいます。

まずは湿らせた新聞紙などで包んでからジップロックなどに入れて野菜室で保管しましょう。

基本的に野菜は畑にいた状態を再現するのが一番良いとされていますから、立てて保存できればベストです。

火を通してから保存する場合は、堅めにゆでてぎゅっとしぼり、ラップに包んで冷蔵庫へ。

冷蔵で2~3日、冷凍で1か月ほどの保存が可能です。

まとめ

  1. 菜の花の黄色い花の部分は食べられます!その際鮮度はチェックしましょう
  2. 花が咲いた菜の花は苦みが出て食感も固くなりますし、栄養価も減少してしまいます
  3. 花が咲いた菜の花も調理方法を工夫しておいしくいただきましょう

春らしい明るい黄色の花を咲かせる菜の花は栄養価も高く、とても美味しい食材です。

何より季節を感じる食卓を演出できるので、是非料理に使いたいですね。

もし花が開きすぎてとても食べられない…といった状態であれば観賞用として食卓に飾るのもいいですよね。

家族の好き嫌いや得意料理があって、結局いつも同じ野菜を買いがちではありませんか?

季節の野菜を食べて旬を味わうと、その時期を健康に過ごすこともできるようですよ!




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