『ラブライブ!サンシャイン!!』の渡辺曜ちゃんの口癖として耳に残る「ヨーソロー」という言葉ですが、この言葉の意味を知っていますか?
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今回の記事ではこの「ヨーソロー」のついて実際の意味とお話の中での意味を見ていきます。
意味がわかるともっと愛着の湧く台詞になると思いますので、ぜひ一緒に確認していきましょう。
本当は「ようそろ」と書くべき?「ヨーソロー」の意味
「ヨーソロー」とは船乗りの掛け声の一つです。
『ラブライブ!サンシャイン!!』に限らず別の場面でも聞くことがあるので、ここまでは知っている方もいると思いますが、詳しい意味や成り立ちはあまり知らない人は多いと思います。
「ヨーソロー」は航海用語で、船を直進させることを意味する操縦号令。
舵で方向を変えた後、今向いている方向に対してよしとする時に発することが多い言葉になります。
元々は幕末海軍の頃から使われているものであり、漢字の表記では「宜候(ようそろ)」または「好候」と表記します。
これは「宜しく候(よろしくそうろう)」が短縮して変化した言葉。
つまりは、「ようそろ」は「よろしくお願いいたします」と言っていることになり、その「ようそろ」を叫んでいうことから表記として「ヨーソロー」がよく見られるものになったのです。
日本海軍および海上自衛隊では、この意味から転じて「了解」「問題なし」の意味で復唱されるものになります。
一見すると、カタカナ表記で英語のように見えますが、日本語から来た言葉だったのですね。
ちなみに英語で前進を示す号令は「(Keep her) steady!(船の進路をそのまま保て)」になります。
意味としては何も間違ってない?曜ちゃんの「ヨーソロー」
では、元の「ようそろ」の意味を見た上で渡辺曜ちゃんの「ヨーソロー」を見てみると、
- 曜ちゃんのお父さんが船乗りであり
- 自分も船乗りを目指していることから
この航海用語である「ヨーソロー」を使っていると予想できます。
そして、使い方としては口癖以外に自分自身や仲間に気合を入れるために使ったり、「OK」の意味で使ったりしています。
前者は前進するという合図から気持ちを前に勧めると転換して使っていますし、後者は、海軍の「了解」としての意味とまったく同じ使い方になっています。
つまり、曜ちゃんの使っている「ヨーソロー」は造語としての意味を使っているのではなく、限りなく元の意味に近い単語として使っているのです。
普段は航海用語としてそれほど聞くものでない言葉を自分のキャラクターに合った台詞にできているのはなかなか珍しいと思います。
また、付け加えるならば『ラブライブ!サンシャイン!!』のグループ名は水の意味がある「Aqours」であり、グループのイメージカラーも青色や水色を基調で、衣装にはセーラー服が原型で用いられています。
【参考】渡辺曜 ねんどろいど(フィギュア)
これらの要素は「ヨーソロー」の言葉を使う海軍とマッチしています。
さらに言えば曜ちゃんの名前の「よう」は「ようそろ」の音にも合っています。
どこまで狙っているかはわかりませんが、「Aqours」の渡辺曜ちゃんというキャラクターを表すのにこれほど最適な言葉はないと思います。
ちなみに……関連ネタ
ファンの間で広まり中の人でもある斎藤朱夏さんも普段から使用している言葉で歌詞にも採用されている「おはヨーソロー」という造語があります。
これに関しては、元の意味から離れた言葉で、単に語呂が良くて出来上がった言葉になります。
また、曜ちゃん以外のキャラクターで見ると、
昨今は艦隊を擬人化した『艦隊これくしょん』や海で戦う女の子を題材にした『ハイスクール・フリート』など本来の意味そのままで「ヨーソロー」を使うキャラクターがそこそこおり、その分耳にする機会が多くなっています。
本来は海軍や船乗りは男の方が多いので、男の言葉として見られることが多かったですが、
二次元においては女の子がこの言葉を発している方が多いかもしれないのはなかなか面白い現象です
(もちろん現代の海軍や船乗りには女性の方もいるので、完全に男の言葉というわけではないです)。
まとめ
今回の記事についてまとめると、
- 「ヨーソロー」は航海用語で前進を意味する言葉である
- 元は「宜しく候(よろしくそうろう)」が変化して「宜候(ようそろ)」になった
- 渡辺陽ちゃんは「ヨーソロー」を近い意味で使っている
の3つになります。
『ラブライブ!サンシャイン!!』は海外でも放送されており、外国人でもこの「ヨーソロー」という言葉を知っているのは本来の意味からするとあり得ないことです。
アニメからもいろんな知識が学べるので、他にも気になる単語を見つけた時は調べて見ると新しい発見があるかもしれません。