化学で金属の元素記号を覚えなければいけない学生さん。
元素は本当にたくさんの種類がありますし、覚えるのに一苦労しますよね。
普通高校や進学校はもちろん、
私の長男曰く「バリバリ運動部が頑張っている工業高校ですら覚えさせられた」ということですから、たいていの学生さんがぶつかる壁ではないでしょうか。
文系の子はそもそも化学にウンザリでしょうし、理系でも「数学と違って暗記項目が多いから化学は嫌い」という子が結構います。
理系分野かつ暗記項目である元素記号をどうやって覚えるか、やはり最終的に頼れるのは語呂合わせしかないと思います。
そこで今回は理系高校出身の私が、使用頻度別に金属の元素記号の覚え方をご紹介します。
非金属元素とあまり使われないマイナーな元素は省いているのでご了承ください。
まずは周期表の上部分を覚えよう
まずは、周期表の上の部分から。
大体の人は覚えていると思いますが、基本は大事です。ここでおさらいしておきましょう。
第1~第3周期(元素番号1~20)
有効数字や指数計算、純物質だの混合物だのと細かい準備が終わったら、いよいよ化学スタートです。
化学の第一歩はここから、第1周期~第3周期の暗記。周期表の上の部分ですね。
第1周期~第3周期の有名な語呂合わせはこちら。
水兵リーベ僕の船 7曲がるシップスクラークか
これは大人になっても大抵の人が覚えています。
これらは応用する際によく使う元素なので、絶対に覚えておきましょう。
第4周期(元素番号19~36)
続いては第4周期です。私はここからもうすでに覚えておりません…。
勉強の進行具合によっては、第4周期も使いますのでチェックしておきましょう。
こちらは様々な語呂合わせがあるのですが、有名なものを一つ。
閣下スコッチ暴露マン てこにドアがゲアッセブルク
一見「は?」と言いたくなりますが、これも案外簡単に頭に入ります。
イメージとしては、スコッチ閣下と暴露マンがてこでドアを開けたらゲアッセブルクという都市が出てきた、という感じですかね(笑
金属の元素記号の覚え方ー基本編ー
さて、中学生の間は先ほどご紹介した周期表の上の部分で事が足りますが、高校生にもなるとそうはいきません。
最初に番号が若いものだけ覚える際は周期で良いのですが、覚える量が多くなってきたら族(周期表の縦)で覚えることをお勧めします。
族にはそれぞれの元素に共通の特徴があるので、族の特徴と元素を一緒に覚えるのがベストです。
という事で、ここからは金属に絞ってさらに細かく覚えていきたいと思います。
族ごとに説明していきますので、周期表を縦に見てくださいね。
まずは、高校生なら絶対に先生に「覚えて来い」と言われるであろうアルカリ金属とアルカリ土類金属から。
アルカリ金属(第1族元素)
アルカリ金属は、H(水素)以外の1族を指します。周期表で言うと、一番左端の縦の列のことです。典型元素です。
アルカリ金属はこちら。
覚え方は、
リッチなかーちゃんルビーをせしめてフランスへ
はい、お母様とってもリッチです。覚える際にはイメージが大事なのでしっかりと映像化しましょう。
アルカリ土類金属(第2族元素)
アルカリ土類金属は、Be(ベリリウム)とMg(マグネシウム)以外の2族を指します。周期表で言うと、左から2番目の縦列のことです。こちらも典型元素。
アルカリ土類金属はこちら。
覚え方は、
かさばらん
第2族元素を全て覚える際は、
弁当マジでかさばらん
「マジで」レベルでかさばらないお弁当…。一体何なのでしょうか。
金属の元素記号の覚え方ー中級編ー
続いては中級編です。
化学基礎ならば先ほどのアルカリ金属とアルカリ土類金属(あとはハロゲンと希ガス)まで覚えていれば大丈夫ですが、理系や化学専攻の学生さんはさらに詳しく覚える必要があります。
という事で、ここでは使用頻度が高めの第3族~第6族、第11族の元素をご紹介します。(それ以外の元素はマイナーなので、ここでは割愛します。)
先ほどと同じく金属元素のみ族ごとにご紹介しますので、周期表を縦に見てください。
第3族元素
採用する周期表によって定義は異なりますが、ここでは
の4つが該当すると定義します。
スカンジウム、イットリウム、ランタノイドは「希土類元素」(レアアース)と呼ばれることもあります。
覚え方は、
すかいらーく
うーん、覚えやすい!これを考えた人は天才ですねぇ。
ちなみにランタノイドとアクチノイドは元素ではありません。周期表の下の方についている、「ランタン」「アクチニウム」などです。
この中身は覚えなくても大丈夫ですが、ランタノイドとアクチノイドが元素ではないという事だけは覚えておきましょう。
第4族元素
第4族元素は全て遷移金属で、融点は1800℃以上。
そして全ての第4族元素は原子価殻に4つの電子を持ち、4価の陽イオンになりやすい傾向があります。
これらは「チタン族元素」と呼ばれます。
覚え方は、
ちずるはハーフでラフ
ちずるちゃん、ハーフのようです。ハーフの方はラフなイメージです。
第5族元素
第5族元素は融点、沸点が高く、硬くて強い事が特徴であるため、超硬材料や触媒などに利用されます。
バナジウム、ニオブ、タンタルは「クロム族元素」と呼ばれます。
覚え方は、
バナナを食べたデブ
悪意がありますが、これが一番覚えやすいと思います。
映像とリンクさせるとより覚えやすくなります。さあ、バナナと太っている人をイメージして…。
第6族元素
これらは「クロム族元素」と呼ばれます。
覚え方は
来るよもうすぐ
超シンプル。覚えやすいです。MOWというアイスクリームがあるのでなおさら覚えやすいです。
第11族元素
これらは「銅族元素」「貨幣金属」と呼ばれます。
第11族元素はこの「貨幣金属」のイメージで覚えることができます。
銅メダル、銀メダル、金メダルという感じ。Rgは…まぁ、覚えなくても大丈夫です。
おまけ・炎色反応の覚え方
変色域、法則、化学式、○○反応…化学には暗記項目が沢山あります。
今回のテーマは「金属元素の元素記号の覚え方」ですが、金属で暗記と言えば炎色反応!
という事で、これも有名な語呂合わせがありますので知っている方もいるかと思いますが、ぜひ参考にしてください。
Li Na K Cu Ca Sr Ba
赤 黄 (赤)紫 (青)緑 橙 赤 (黄)緑
これを縦に読みます。
→リアカー無きK村 動力借るとするもくれない 馬力で行こう
炎色反応は化学基礎で出てくるのでぜひ覚えておきましょう!
まとめ
- まずは周期表の上部分を覚えておきましょう
- 基本はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン、希ガスを覚えておけばOK
- さらに詳しく金属元素を覚えるには族の語呂合わせで
- 炎色反応の語呂合わせも覚えておきましょう
金属の元素記号の覚え方をご紹介してきました。
元素記号は漢字と違って書いてもあまり頭に入りませんので、やはり語呂合わせで覚えるのが一番かと思います。
しかし注意してほしいのは、元素記号を覚えるだけでは問題に応用できないということ。
それぞれの元素記号がどの元素なのかをきちんと結び付けて覚えるようにしましょう。
それではお勉強頑張ってください!