あなたはサッカーが好きですか?私は好きです。
最近の風潮として、スポーツでフェアプレーを求められるあまり、勝敗にこだわる姿勢が批判されがちのように思います。
もちろん卑怯なプレーや戦略はなくすべきですが、サッカーには独特の「生きるか死ぬか」という貪欲に勝ちに行く気持ちが必要で、それが大きなドラマを生み、感動をおぼえます。
勝ち負けにこだわるサッカーにおいて、強くなりたい!という気持ちは大事なモチベーションだといえます。
そんな中、なかなかうまくならない、勝てない、と悩んだ時「メンタルの弱さ」という壁に当たる時期があります。それは中学・高校時代に深刻に顔を出してきます。時にはサッカーを続けるか辞めてしまうかの選択を迫られるほどの壁です。
ここでは弱いメンタルを克服してサッカーを続けたい、上達したいと悩んでいる中・高生の皆さんに向けて「メンタルを強くするには」という話をしていきたいと思います。
多少耳の痛い話もするかも知れませんが、果たして自分はどうだろう?と、よくかみ砕きながら読んでいただけると、きっと参考になると思います。
サッカーメンタル強化/プレッシャーと緊張について
スポーツにおいてメンタルが弱いことの代名詞のようになっているのが「プレッシャーによる緊張」ですよね。
では、一流のサッカー選手は緊張しないのでしょうか?また、緊張しない中・高生なんているのでしょうか?
もちろん、本当に緊張しないタイプの選手もいるでしょうが、それはその選手が幼少の頃から培ってきた性格からくるものでしょう。
ほとんどの人は大事な場面でプレッシャーを感じて緊張するのは当たり前ですよね。
プレッシャーは無くせるのか?
サッカーでは素早い判断と決断力が必要な場面が一瞬で自分に降りかかってきますので、ガチガチに緊張していては迷いが生じて対応できません。
ですが、緊張するな、リラックスしろと言われても、それは無理な話なんです。
試合の直前になって無理矢理「普段通り」を心がけたり「自分は緊張していない」と自己暗示をかけてみてもうまくいかなかったという経験をしていませんか。
プレッシャーを忘れるために「負けたっていいんだ」なんて思いこむことも不可能な話です。
プレッシャーに打ち勝つために
緊張してしまうタイプの選手が実力を出せないのは仕方ないのでしょうか?それでは日本のサッカー選手のほとんどが結果を出せないでしょう。
なぜ強い選手はプレッシャーがありながら実力を出せるのか?それは揺るぎない自信がプレッシャーに勝っているからです。
ひとことに「自信を持つ」といっても根拠のない独りよがりの自信では通用しません。
他人よりあんなに練習した、という事実が強い自信になります。
注意してほしいのは、やみくもに走りこんだとかシュート練習した等の「練習量」だけではいけません。
試合に向けて自分がどれだけしっかり準備してきたか、が落ち着いてプレイできるカギになるでしょう。
準備とは、苦手の克服、チームメイトとの連携など、試合以外でする普段からの努力のことです。
しっかりした準備をして試合に臨むと、プレッシャーよりも自分の努力の結果を出したいという気持ちが勝るもの。
挑戦してみてください、気持ちの入り方が違ってきますよ。
サッカーメンタル強化/積極性について
メンタルが弱い人は、もっと積極性を持て!と言われがちです。
よし!積極的にプレーするぞと意気込んでオンザボールに絡みに行き、相手のカウンターをくらうきっかけをつくってしまった。という苦い経験は誰しもあるのではないでしょうか。
それは表面上の積極性だから成功しなかったわけです。では、成功するための積極性とは何か考えてみましょう。
準備から積極的な気持ちを持とう
試合中での積極性の前に、もっと根底に必要な積極性についてお話したいと思います。
前述したように実力を発揮するには日頃からの準備が必要です。準備に必要な積極性は、自分の意見や疑問を周囲に伝えていくことにあります。
同年代の仲間内で交わす意見は意思疎通のためのコミュニケーションなので、貪欲に勝ちたいと思うなら監督やコーチ、親にも自分の意見を伝えられるようになることです。
これはなかなか難しいことですが、大人と意見を交わす積極性が必要になるでしょう。
ここで注意したいのは、不満や自己中心的な考えをぶつけるのとは違うということです。
経験豊富な大人の意見を聞いて吸収したいという積極性を、信頼できる大人に向けてください。
そうして自分なりに考え、努力を重ねて準備することが、本当の積極性ではないでしょうか。
向上心を持とう
そもそも向上心がないと積極性は出てきませんよね。
部活やスポ少、Jリーグの下部組織まで、子供たちがサッカーをする環境は様々ですが皆それぞれの目標や夢があって大好きなサッカーを続けているのだと思います。
あなたの目標はどのくらいの高さでしょうか?中には周囲の人に笑われるような高い目標を持っている人もいるかも知れません。
自分の目標の高さは自分で決めればいいので低くても高くても問題ありません。
問題なのは、その高さに届くための階段を自分で積み上げているのかどうかです。
基礎となる階段の積み上げ作業をきちんとやっていますか?一段目や二段目、三段目がなければいきなり十段目はありません。
目標に届くための努力や経験だと思えば、一喜一憂せずにどんどん挑戦していけると思いませんか。
サッカーメンタル強化/くじけない強いメンタルについて
そもそも強いメンタルとはどういうものでしょうか。
困難にぶつかった時に、単純な気合や精神論で打ち勝とうとするとメンタルが折れてしまうことがあります。
本当に強いメンタルとは丁寧に時間をかけて培うもので、しなやかで決して折れないものです。
焦りから目に見える結果を求めていては、結果がでなかったときにメンタルは折れてしまいますよ。
くじけない強いメンタルを手に入れるには、普段生活する上での考え方や習慣を変えてみる必要がありそうです。
苦手を克服する力を手に入れるには
誰にだって得意なプレーと不得意なプレーがありますから、苦手を克服することは非常に重要です。
しかし、得意なプレーの練習は楽しいものですが、不得意なプレーの練習は当たり前ですが辛くて楽しいものではありませんよね。
得意な練習内容をたっぷりやって満足し、頑張った気持ちになっていませんか?
苦手な練習を避けているとしたら、その癖を直すには普段から人がやりたがらない仕事をかって出ることです。
最初は苦痛でしょうが、どうしたらいやだと思わずにできるようになるのかを考えるようになります。
そうすると避けたいことから逃げずに挑戦する気持ちが備わってきますので、苦手なことにも臆せず向かっていく自分に変わっていくはずです。
粘り強さを手に入れるには
試合に負けたあと「FWがシュートを外したから」「DFがザルだったから」という風に、自分は頑張ったのにチームメイトのせいで負けたと不満を持ったりしていませんか?
もしかしたら本当にチームメイトの問題で負けたのかも知れませんが、ひとのせいにする考え方は非常に投げやりで丁寧さに欠けています。
自分ならあの場面でゴールを決められたのか?どうしたらシュートをふかさずに落ち着いて打てたのか?
ディフェンスに負担をかけた攻撃陣に問題があったのではないか?キーパーとの連携はとれていたのか?等、考える事は沢山あすはずです。
問題点を挙げて解決策を考える癖をつけましょう。
粘り強く対策すれば必ず解決するという経験を積むと、その先に進むことができるようになります。
サッカーメンタル強化/まとめ
- プレッシャーと緊張に勝てるのは、充分な準備をした!という自信
- サッカーに対する向上心を持って、準備の段階から積極的になろう
- 苦手を克服する粘り強さが折れない心をつくる
随分と厳しい内容になりましたが、中・高生のみなさんが実践するのは本当に大変なことだと思います。
しかし、時間をかけてでもこれを乗り越えて掴み取るものは大きい!それがサッカーだと思います。
メンタルが弱いと続けられない競技であることは間違いないと思いますので、サッカーの素晴らしさを味わいたいのなら地道に努力してみてください。
学生時代の戦績はゴールではありません。
勝負にこだわって努力してきたことが、将来大人になってから訪れる困難に立ち向かう時必ず役に立ちます。
ですから、大いに競争意識をもってほしいですね!サッカーを楽しみましょう!