今、女子小中学生の間で大流行している「スクイーズ」をご存知でしょうか。
おいしそうなパンやスイーツを模したふわふわしたファンシーグッズです。
お子さんが持っていたり、雑貨屋さんなどで見かけたことがあるのではないでしょうか。
「それってスクイーズっていうんだ…」とちょっと不思議に思った大人の皆さん、もしかしてご自分が知っているスクイーズと随分違うなあ。と思いませんでしたか?
「スクイーズ」という言葉の意味は様々な解釈ができるので、実は多方面の分野で「スクイーズ」が存在するんです。
女子中学生に人気のスクイーズは、自分の知っているスクイーズと共通点があるのか?!
「スクイーズ」の意味を知ると「なるほど」と思うかも知れません。
また、ふわふわのスクイーズしか知らない女子小中学生は大人にとっての「スクイーズ」はどんなものなのか、のぞいてみてください。
「スクイーズ」という言葉の持つたくさんの意味や解釈にきっと驚くと思います!
女子に人気のスクイーズ
まずは冒頭の「女子小中学生に人気のスクイーズ」についてご紹介していきます。
女子たちのリュックなどにたくさんぶら下がっている可愛らしいスクイーズたち。
実は私が子供の頃も似たようなおもちゃがありましたが、人気が再燃しているようです。
握って楽しい
スクイーズは、発砲ウレタンや低反発スポンジからできています。
スイーツやパンなど食べ物の形をしたものが多く、ふわふわ、もちもちとしています。
ふわふわでおいしそうなパンやお菓子を「指で押してみたい!」とか「ぎゅ~っと握ってみたい!」と思ったこと、ありませんか?
それをスクイーズは叶えてくれます。かなり「ぎゅう~!」と握っても「ふわふわ~」と元通りになるのです。
もちもちのスクイーズを握ることでストレス発散するという小中学生もいて、コメントが少し笑えます。
種類によって違う触感
不思議な感触が人気のスクイーズですが、なんと種類によって触り心地が異なります。
例えばプリンやゼリーのスクイーズはプルプルと独特の柔らかい触り心地。
ベーグルはイメージ通り固めのしっかりとした触り心地をしているんです。
ですから、まるで本物を握っているような感覚が楽しめるというわけですね。
見た目が可愛い
スクイーズはスイーツや菓子パンが多いのですが、やはり女子が好きなモチーフだからですね。
リュックにたくさんのスイーツをつけている子も多いです。
スイーツは華やかなので、スクイーズだけではなく文具やファッションにも取り入れられることが多いですね。
友達とお揃いにしても可愛いですし、逆に誰も持っていないような可愛いスクイーズを探すのも楽しそうです。
見た目だけでないリアルさ
可愛い食べ物モチーフが多いスクイーズですが、見た目のリアルさに加えて、香りまで本物に近づけているものまであります。
ショートケーキのスクイーズは甘いイチゴの香り、メロンパンはクッキーのような甘い香りなど、それぞれのモチーフに合った香りがついています。
可愛くて定番人気のケーキ系の中でも、特に人気なのがロールケーキのスクイーズ。
その魅力は、スポンジのふわふわ感と中に巻いてあるクリームのしっとり感、2つの感触が楽しめるところにあります。
ホール状態のものもありますが、やはりクリームの感触を楽しめることと、見た目が可愛いという点ではカットされているタイプの方が人気のようです。
また、パンのスクイーズは食パンやクロワッサン、メロンパンなど豊富な種類があります。
中でも「牛乳浸しパン」というものが人気らしく、牛乳がしみ込んだパンのようなしっとり柔らかい触り心地で、握るとしゅわしゅわと縮むんだとか!
香りはもちろんミルクが多いのですが、イチゴやコーヒーなどの香りもあるみたいです。
スクイーズ専門店が大人気
原宿には日本初のスクイーズ専門店がオープンし、土日など混雑が予想される日にはネットからの予約制となっているほどの人気となっています。
このお店、あまりにも人気なのでお買い物時間には制限時間があり、1時間以内で商品を選んでお会計も済ませなければいけません。
また、予約時間前にお店の外に並ぶことが禁止されており、店内に入ってからも店員さんの開始案内があるまで商品に触れてはいけないなど、厳しくルールが設けられています。
他分野のスクイーズ
女子小中学生に大人気のスクイーズをご紹介しましたが、他の分野ですでに「スクイーズ」と呼ばれるものはどのくらいあるのでしょうか?
冒頭のスクイーズは最近出てきた「スクイーズ」ですから、先輩スクイーズたちについて主なものを調べていきましょう。
カクテル用語
お酒を飲むお店において「スクイーズ」は主にカクテル用語として使われています。
レモンやグレープフルーツなどの柑橘類を、スクイーザーと呼ばれる絞り器を使って果汁を絞ること…これが「スクイーズ」です。
生絞りチューハイなどを注文すると自分でスクイーズできるように用意してくれるお店もありますよね。
お酒以外でも、料理や鍋にカボスや柚子を絞って使ったりもしますので、それもスクイーズというわけです。
野球用語
野球で耳にする「スクイーズ」は日本では「スクイズ」という和製英語としてなじみ深い言葉ですが、英語では「スクイーズプレイ」といいます。
スクイズは、得点を取る戦術の一つで、打者と三塁走者が示し合わせて投手の不意を突いてバントを行うことで得点を狙います。
2018年、甲子園を沸かせた秋田の金足農業の逆転劇もスクイズから生まれたのは記憶に新しいところです。
バントは決して華やかではない極めて地味な打法ですが、緊迫した場面であの「カコン!」という音と共にランナーが本塁に突っ込んでくるあのスリルはスクイズを多く用いる日本の、特に学生野球の醍醐味でしょう。
潜水・ダイビング用語
潜水やダイビングの経験がある人にとって「スクイーズ」は水圧によって空気が圧縮することを指します。
水圧は深く潜水するほど増し、体内の空気が圧縮されて体積が収縮してしまいますので、圧迫感とともに痛みを感じることになります。
逆に水深の深いところから急浮上するとスクイーズと逆の現象が起きます。
つまり水圧が急激に減り、体内の空気が膨張するわけで、ダイビング用語では「エクスパンション」といいます。
これは肺の過膨張につながりダイバーの命にかかわる症状なので「急に浮上しない」ですとか「浮上中には呼吸をする」といったルールがあるのですね。
ダイビングにおいて「スクイーズ」は基本知識としてしっかり覚える必要のある用語なのです。
外国為替証拠金取引(FX)用語
外国通貨を売買する投資、FXにおいては通貨を取り巻く様々な思惑によって価格が決定されています。
通貨の価格は需要の均衡を目指して動くのですが、この動きが「スクイーズ」と呼ばれます。
例えば何らかの政策発表によって円が急激に高くなったとしても、市場参加者の様々な思惑が交錯しながらやがて需要が均衡していきますね。
上がったり下がったり、その幅も徐々に小さくなり振り幅が収縮していき、市場全体の活気が失われていきます。
この状態こそが「スクイーズ」です。
しかしスクイーズの状態がいつまでも続くとマーケットは停止です。
スクイーズの状態は必ず拡散という意味のエクスパンションに向かい、またスクイーズの状態へ。
FXでは延々とこの動きが繰り返されているのですね。
スクイーズの意味
様々な分野の「スクイーズ」をご紹介してきましたが、最後に「スクイーズ」の意味を調べてみましょう。
スペルは「squeeze」で英語です。
本当に驚くほど意味や用途がたくさん存在していて、なるほどこれだけ多様な「スクイーズ」が存在するわけだと納得します。
強く押す、握る
まずは「強く押す」「握る」という意味が一番わかりやすいですね。
女子に人気のふわふわしたスクイーズは強く握ったり強く押したりという圧力と、おもちゃ自体をぎゅっと圧縮するという意味でも理解できますね。
人をきつく抱きしめる、という意味もありました。
圧力、圧縮する
また「圧力、圧縮」という意味での用途は多いようです。
ダイバー用語のスクイーズやFX用語のスクイーズもここからイメージできそうです。
この場合、膨張や拡散などの意味を持つ「エクスパンション」が反語でセットになるようですね。
また、金銭的に苦しめたり圧迫すること。脅しをつかって強要すること。など、精神的圧力でも使うようです。
面白いところではトランプなどで、有利な札を無理やり出させることを「スクイズさせる」というようです。これも圧力ということでしょうか。
その他の使い方
果実などを絞る、またはその絞り汁という意味もあります。
これは「押しつぶす」という意味から派生した意味のようですね。
野球のスクイズに関してはそのまま名詞として載っていましたが、三塁ランナーが投手にかける圧力からきているのでしょうか。
また、狭い場所に無理に入ったり割り込んだりすること。辛うじてやり通すこと、うまくいくこと。
人や物の集まり、大勢、という意味。
本当に多彩な使い方ができますね!
まとめ
- 女子小中学生に大人気のスクイーズは見た目や触感もリアルなスイーツのファンシーグッズ
- スクイーズという言葉は他分野でも多岐にわたり存在しています
- スクイーズの意味は「握る」や「圧力」を基本として多彩な使い方ができます
「スクイーズ」といえば…という質問であなたはどのスクイーズを挙げますか?
私はお酒関係のスクイーズでした(笑)
野球をしている人、ダイビングが趣味の人、外国通貨取引の知識を持っている人…そして女子小中学生。
まったく接点のなさそうな立場の人にそれぞれなじみ深い「スクイーズ」という言葉は、簡単に言うと「ギュッとする」という一言から様々な意味を持って様々な人に使われているのですね。