Char(チャー)
この名前を聞くだけでスタイリッシュさとパワフルさを兼ね備えたギタリストの姿が脳裏によみがえるという人は多くいます。
でも、名前は知っているけれど、実際にはあまり聴いたことがない人もいるのではないでしょうか?
そこで、チャーとは一体どんな人物なのか。チャーの弾くギターのすごさと魅力を紹介します!
チャーってどんな人?
チャーは1955年生まれのギタリスト。
本名は竹中尚人(たけなかひさと)という名前で、たびたび「たけなかなおと」と間違われてしまうそうです。
確かに普通に読めば「たけなかなおと」とも読めてしまいますもんね。
母が開業医という経済的に恵まれた家庭で育ち、7歳からピアノを習い始め、その後5歳年上の兄の影響で8歳からギターを始めました。とても幼い時から音楽を始めていたんですね。
当時流行していたのは、ザ・ベンチャーズや、ヤードバーズのエリック・クラプトン、ジェフ・ベック。
彼らの影響を受けていつしかギタリストへの階段を上り始めていたんですね。
中学生の時にレッド・ツェッペリンのファーストアルバム「レッド・ツェッペリンⅠ」(69年)を初めて聞いて衝撃を受けたといいます。
「全くそれまでと違うサウンドだったし、これだけは自分でLP(LP盤:レコードの事です)が買いたいと思った。」というほどです。
中学生でバンドを組んで、高校生の時にはすでにスタジオミュージシャンとしての仕事をこなしていたというのですから、チャーの音楽の才能には驚きですね!
とりあえず最初は「Smoky」を聞いておけば大丈夫
その後さまざまなバンドやスタジオミュージシャンとして活躍していたチャーですが、
1976年6月に「NAVY BLUE」でソロデビューします。
同じ年の9月にアルバム「Char」を発表するわけですが、このアルバムの中にチャーの代表作「Smoky」が収録されています。
後に代表作として多大な評価を受ける「Smoky」がファーストアルバムにすでに収録されているというのは驚きです!
プロとしてデビューする前からすでに曲として完成されており、ファーストアルバムの中に入れてしまうんですもんね。
チャーが若い時からどれだけ音楽の才能に恵まれていて、音楽に真剣に向き合っていたかがうかがい知れますね。
そんなエピソードがありますが、チャーを知りたいならまず初めに「Smoky」を聴いておけば間違いありません。
今はレコードを買わなくてもインターネットで手軽に音楽を聴けるので、さっそく聴いてみましょう。
チャーの使用ギターにも注目!
チャーのギターの特徴と言えば、フェンダーのムスタングですよね。
最近はストラトのほうが多い気がしますが…。
そもそもフェンダーのストラトキャスターを使用していたようですが、
ストラトを盗まれてしまい、同じギターを買おうとしたが高くて買えなかったため、
たまたま立ち寄ったガレージセールでムスタングをみつけ買ったそうです。
(参考画像/フェンダー ムスタング)
フェンダーのムスタングは初心者用に作られたギターでした。
初心者にも弾きやすいようにショートスケールと言って、ネックの幅が狭くなっているのが特徴です。
海外レコーディングの際にムスタングを持っていったら、音響エンジニアに「もっとマシなギターを持ってないのか!?」と怒られたというエピソードもあります。
やはり初心者用に作られ始めたとあって、プロが使うようなギターではなかったんでしょうね。
しかし、「Smoky」がヒットしてからは、フェンダーに日本からの発注が殺到したようで、いつしかフェンダー・ムスタングはチャーの代名詞的ギターとして有名になっていきました。
私が思うチャーの魅力
私が好きなチャーの魅力は、間の取り方がうまいという事です。
音楽には休止という記号が存在していますが、チャーはそれをただのお休みとしてではなく、表現の一部として効果的に使えるギタリストだと思います。
なんでもかんでもマシンガンのように音を鳴らしているだけでは、きっと聴くのに飽きてきますよね。
そこで、休止をいかにうまく使えるかどうかが名曲を生み出す1つの要素のように私は感じます。
チャーの代表作「Smoky」のメインテーマ的なリフにも、その点が表れていると思います。
当人がどういう思いで「Smoky」を作曲したのかは分かりませんが、私は「Smoky」の間の取り方がとても好きです。
心地よい休止が心地よい音楽を生み出しているのではないでしょうか?
チャーという伝説的なギタリストのまとめ
- 幼いころから音楽の才能に目覚めていた
- とりあえず代表作「Smoky」を聴こう
- チャーのギター、フェンダー・ムスタングにも注目!
- 「Smoky」のリフの間の取り方を楽しもう
文字だけでは表しきれない魅力がたくさんあります。
ぜひチャーの曲を聴いてあなただけの魅力を探してみてくださいね。