車のエンジンがかからない時に、思い浮かぶのはバッテリーが上がっていたり、寒さが原因であったり…という話は聞いたことがあるかもしれません。
実はタイトルにある「プラグかぶり」もエンジンがかからない原因の1つに成り得るものなのです。
今回はあまり聞かないかもしれない「プラグかぶり」について、その原因と対処法を開設していきます。
車のプラグとプラグかぶり
車は様々なパーツで構成されていますが、バッテリーやエンジンといった部品は耳馴染みのあるものだと思います。
今回問題になるのはそれらと同じく重要な部品であるスパークプラグになります。
スパークプラグとは、点火プラグともいい、その名の通りエンジンの燃焼室でガソリンと空気により着火し、爆発させて動力を得るための部品になります。
ガソリンで動く車はこの部品なしでは動くことができないほど重要なものです。
そして、プラグかぶりとは、そのスパークプラグが濡れてしまっている状態のことを言います。
燃料が燃焼しきれないと液体のままプラグを濡らしてしまいます。
濡れてしまったプラグは着火しづらくなり、そうなるとエンジンを動かすことができなくなります。
この現象が主に起こるのは、特に大量の燃料を消費するエンジンの始動時で、その直後にエンジンを切ってしまった時です。
玄関を出てエンジンをかけたけど、忘れ物があって家に戻るために一旦切ったり、車内のCDを取り出し忘れて、取り出すためだけにエンジンをかけたりと日常的に起こってもおかしくない行動によってエンジンかぶりは起こりやすくなります。
エンジンがかからないことがプラグかぶりの原因かどうか判断するには、セルモーターが回っているけどエンジンがかからないという状況ならその可能性が高いです。
最近の車では電子制御によって起こりづらくはなっていますが、寒い状態だと多めに燃料を使ってエンジンを動かそうとするので、十分に注意しなければならないものです。
プラグかぶりの対処法
プラグかぶりと思われる原因で動かなくなった場合には、自分で対処をすることが可能です。
方法としては以下のようになります。
- アクセルペダルを奥まで踏み切った状態でエンジンのセルモーターを回し続けます。
- エンジンから「ボボッ」というような火を付いている音がしたら、アクセルペダルをちょっと浮かした状態で上下に踏み込みます。
- 上手くいけば先ほどより大きく火の付いた音がしてエンジンがかかります。そうなったらアクセルペダルを踏むのをやめて、エンジンを空ふかしします。
- エンジンに溜まっていた燃料が煙として出てきますので、それが出なくなるまで待っておきます。
- 煙が出なくなったらエンジンを切って、もう一度エンジンをかけ、普通にかかったならエンジンかぶりは直っています。
このように簡単な作業で対処することができますが、慣れていないと難しく感じてしまうものです。
自分でやる自身のない方は素直に車の修理屋を呼んでやってもらう方が良いと思います。
それでもエンジンがかからない場合
エンジンかぶりの対処法は一回で必ず成功するとは限らないので、何度か繰り返す必要があります。
それでかからなかった場合に故障しているかと言われると、そうでない可能性があるので、一回なったから駄目というわけではありません。
エンジンに関しては他の事が原因である可能性もあります。
もし、プラグ自体に異常がある場合は、プラグを新しいものに交換することもできます。
料金は場所にも寄りますが、修理費込みで1万円もかからないものです。
また、頻繁になってしまう場合には電子制御の方に問題がある可能性もあります。
いずれの場合も自分で判断するのは難しいものなので、きちんと専門の場所で見てもらう方が良いです。
まとめ
今回のプラグかぶりについてまとめると、
- プラグかぶりはスパークプラグが燃料で濡れることによって起こる
- プラグかぶりはセルモーターとアクセルペダルを使って自分で対処できる
- 繰り返し起こる場合はプラグの交換や電子制御を含めて見てもらう
の3つになります。
車の不調は当然起こると不便ですし、お金がかかってしまうことです。
エンジンの切り替えを短い間隔でやらなければ、防げることですので、まずはそこを意識しながら気を付けていきましょう。