Wordを新しいバージョンにすると、以前よりも綺麗で使いやすくなる一方で、前にあったはずの機能が見当たらないことがあります。
今回の主題である罫線を消すための消しゴムの表示もその一つですが、完全に削除されたわけではなく、前のバージョンを使用していた人にとっては少しわかりづらい仕様に変更されているだけなのです。
では、その表示方法をみていきましょう。
消しゴムツールの集約と表示法
Wordの表の罫線の一部を削除する場合に重宝されていた消しゴムのツールですが、これが簡単に出せたのは2010までのWordであり、それ以降は消しゴムの捜査は「表ツール」のタブの中に集約されてしまったので、少々見つけづらくなっています。
Word2013以降の場合
- ページ内に表が出ている状態で、クリックしてカーソルを表の中に入れて「表ツール」を表示させます。
- 「表ツール」内の「デザイン」のタブを選択すると、「罫線を引く」と「罫線を消す」の項目が表示され、それらをクリックするとカーソルが鉛筆や消しゴムに変換されます。
- カーソルを元に戻す場合は、再度項目をクリックするかEscキーを押すことで解除できます。
デザインに多少違いはありますが、操作としては両方同じものになります。
2010以前との違いは、①のカーソルを表の中に入れないと「表ツール」が表示されないことです。
これにより消しゴムがある項目までたどり着かなかったり、表示されていても「表ツール」のか方に気付かなかったりすることから、消しゴムを表示できない人が見られるようになってしまったのです。
その他の集約や変更された点
Wordは2013に切り替わるタイミングで様々な変更が加えられました。
ここではそれらの項目について見ていきます。
クリップオーガナイザーの廃止
画像検索機能として使われていたクリップオーガナイザーは、Bing画像やFacebookページなどのオンラインソースから画像を見つける最新の検索方法に置き換えられました。
Picture Managerの廃止
写真を加工できる機能として付いていたPicture Managerが廃止されました。
これに関しては別のアプリとして配信されている「SharePoint Designer 2007」をダウンロードするとこのアプリ内で使えるようになっています。
SharePoint Designer 2007 https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=21581
FAX のテンプレートがデフォルトでない
ファックスの使用頻度の低下のためか、テンプレートから外されています。
もし、必要な場合は、「ファイル」の「新規作成」から「オンラインテンプレートの検索」からFAXを検索してダウンロードすることになります。
グラフを作成しても、完全なExcel ブックは自動的に開かない
2010以前ではWordでグラフの作成や編集をした場合は完全なExcelファイルが開かれてデータの入力と編集ができましたが、2013では初めに簡易的なExcelファイルが開かれます。
そこから編集などを加える場合は、必要に応じて完全なExcelブックを開くようになります。
プリンターのフォントは自動的に組み込まれない
2010以前では既定のプリンターの追加フォントが自動的にフォントの一覧に組み込まれていましたが、その機能が廃止されました。
既定プリンターの追加フォントを使用できるようにするには、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」の順でクリックし、「構成内容の表示」から「プリンターに保存されたフォントを使用する」をオンにすると使用できるようになります。
一部のフォント種類はサポートされない
一部のフォント種類はサポートされなくなりましたが、フォントの置き換えによって使用できるようにはなります。
手順としては、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」の順でクリックし、「構成内容の表示」から「フォントの置換」をクリックします。
一部のオートコレクト機能の移動
オートコレクトと一部の書籍設定ツールがスペルチェックのメニューから削除されています。
オートコレクトのオプションを出すには、「ファイル」→「オプション」→「文章校正」の順でクリックすると、「オートコレクトのオプション」の項目が出ます。
- 脚注の継続時の境界線の廃止
- カスタム XML マークアップの削除
- 英文アシスタント サービスの廃止
- 韓国語のリファレンス (KOLR) サービスの廃止
これらについては機能として削除・廃止されていてWord内で代替できるものは用意されていません。
まとめ
今回は罫線の消しゴムツールを初めとしたWordの変更された機能を見ていきました。
Wordに関しては以前のバージョンでも十分に使えるものですが、会社全体でアップデートすることになれば、最新のものを使わざるを得なくなります。
慣れるまでは大変かもしれませんが、消えていない機能に関しては表示させて使っていきましょう。