猫が飼い主に擦り寄って来る時、的確に脇の下を狙われることがあります。
その仕草は脇の下を嗅いでいるようにも見えますし、猫によっては舐めてくる子もいるようです。
今回はその猫の性質と脇の下の関係についてまとめていきます。
アポクリン汗腺と猫にとってのフェロモン
猫が脇の下にやって来るのはそこが収まりがいいというわけではなく脇の下の匂いが、正確に言うと脇から出る汗の匂いが好きだからという理由があります。
人間の汗が出る穴である汗腺には2つの種類があります。1つは体毛や髪が生えている毛の穴であるアポクリン汗腺で、もう1つは毛とは関係なく皮膚の表面に分泌するエクリン汗腺です。
この2つのうち脇の下に多くあるのは腋毛が生えるアポクリン汗腺です。
アポクリン汗腺はワキガにも関係があるものです。
そして、猫が好むのはこのアポクリン汗腺から出る汗の匂いで、それは猫にとってフェロモンと同じような匂いをしているのです。
猫が一度でもその脇の下の匂いを嗅いしますと、甘える時にはその匂いの場所であった脇の下に来るようになるのです。
また、これがワキガになると、その匂いはフェロモンとしてさらに強くなり、猫はより好むようになります。
アポクリン汗腺は脇の下以外にも乳首や陰部、下腹部に集まっています。
猫が飼い主の下着や靴下とじゃれている動画がありますが、あれもフェロモンに釣られてじゃれているということなのです。
また、このような匂いは男性よりも女性の方が出やすいとされていて、特に思春期以降の女性が発しやすいものになります。
つまり、猫は男性よりも女性の匂いの方が好きなのです。
アポクリン汗腺は男女両方にあるものですが、この差から女性の方に行きやすいというものがあります。
勘違いしてはいけないのは、猫がくさい匂いが好きというわけではないことです。
あくまでアポクリン汗腺のよる汗の匂いが好きなのであって、他の人間が臭いと感じるものは同様に嫌なものなので、そういうものをわざと与えないようにしましょう。
(付け足して言うと猫の嗅覚は人の数万倍あると言われているで、猫が自分の匂いをとても好んでいると言っても人同士ではそんなに感じるものではないので気にしないようにしてください)
猫が好きなその他の匂い
猫は脇の下以外にも好む匂いがあります。
猫をリラックスさせるために活用できると良い物ですが、反対に、匂いに釣られて誤って飲み込んでしまうこともあるので、気を付けなければいけない匂いです。
キウィ・サルナシなどのマタタビ科の植物
猫がマタタビが好きというのはご存知の人も多いと思いますが、同じマタタビ科の植物についても同じような反応をします。
ただし、実よりは枝に反応するので、これらの植物を家庭で栽培している時は、その場所に集まったりすることがあります。
ミント系の匂い
猫はミント系のスッとする匂いにも反応します。
ミント系と言えばガムが思いつきますが、ガム本体だけでなく包んであった紙にも反応を示します。擦りつくだけならいいですが、誤飲してしまうと大変なので、そこはよく見てあげましょう。
また、洗剤や化粧品などのミントの匂いにも反応します。
カビキラーなどの塩素系の製剤
ミント系とは別にスッとする匂いがある塩素系の製剤に反応します。
これが猫が触れるのには最も危険があるもので、体にいいものでは決してありません。
カビキラーなどは猫が触れられないような場所に保管しておくことが大事です。
食べ物の匂い
これは上記の3つとは違って飼っている猫によって変化するものですが、猫は食べ物を食べる時に、まず鼻で確認します。
これは野生としての習性として危険な食べ物を避けるためのものです。
そして、この性質は飼われている猫でも治らないもので、いつも食べている匂いについては何も気にすることはないのですが、急に餌を変えたり、ちょっと高いものにするといつもと違うものとして口を付けなくなってしまうことがあります。
なので、食べ物の匂いについても気を付けなければならないところなのです。
これについては子猫の頃から飼う場合は、警戒心がまだ薄いので、その時からなるべくいろんなものを食べさせてあげると、いろんな餌でも拒否しないような猫になります。
好き嫌いが始まるのは生後6か月頃と言われています。
その時期を過ぎてから飼った猫については、匂いについてのこだわりがあるかもしれないので、病気でもないのにご飯を食べない時は好きな匂いの餌を探してあげるようにしましょう。
まとめ
今回の記事についてまとめると、
- 猫は人間のアポクリン汗腺から出る汗をフェロモンとして感じる
- 猫はマタタビ科の植物やミント、塩素系の匂いにも反応する
- 猫は食べ物の匂いから好みを判断する
の3つになります。
花が利くのは犬の方がイメージがありますが、人間と比べると猫もどんでもなく鼻が利く動物なのです。
脇の匂いに反応されるのはちょっと困ってしまいますが、性質として仕方がないので、あまり怒らないようにしてあげましょう。