雑学

「電車で赤ちゃんがうるさい」…本当に批判されるべきは何か?

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「子供叱るな来た道だ、老人笑うな行く道だ」という言葉をご存知でしょうか。

泣いている子どもや騒がしいことに対して頭ごなしに怒鳴ったりする人は、自分が子供の頃は公共の場でさぞ大人しく良い子だったのでしょうね。

まして言葉も話せない赤ちゃんがぐずったり泣いたりするのはもはや人間の欲求と同様に仕方のないこと。

とはいえ、電車のような場所は少し特殊と言わざるを得ず、批判する側にも同調する部分があることは否めません。

最近は赤ちゃん連れで電車に乗ることでトラブルが起きることが非常に多いようです。

電車内で泣く赤ちゃんについて、電車内に居合わせて「うるさい」と批判する乗客の立場と赤ちゃん連れのお母さんの立場との両方に立って考えてみると最善策が見つかるかもしれません。

電車内で泣く赤ちゃんに対して「うるさい」と思うこと

まずは「うるさい」と思う乗客の立場から考えてみましょう。

寛容さに欠けると批判されがちですが、正直に言えばやはり泣いている赤ちゃんに対して電車内では「うるさいな」と思う人が多いのではないでしょうか。

しかし大抵の人は「うるさい」と発言することを我慢していますし、中にはうるさいと思うことすら打ち消さなければいけないと我慢する人も。

人間の感情なのですから、そこまで批判したり感情を殺さなくてもいいのでは?と私は思うのですが。

「うるさい」と感じるものはやはり「うるさい」

赤ちゃんの泣き声をうるさいと感じるという意見に対して「赤ちゃんなんだから仕方がない。腹を立てるのは大人げない」だとか、人間性を疑うとまで言う人がいます。

しかしこれは赤ちゃんが泣くのと同様、仕方のないことではないでしょうか。

ものの考え方やその時のコンディションなど、同じ車両に乗り合わせる人々が皆赤ちゃんを微笑ましい気持ちでみているわけではありません。

「うるさい」と赤ちゃんに怒鳴るのは良くありませんが、うるさいと思うこと自体は感情ですから防ぎようがありません。

ふだん赤ちゃんが身近にいる生活をしている人なら、赤ちゃんが少しぐずったぐらいでうるさいなんて感じないのかも知れません。

子育てを経験したことがある人も、赤ちゃんが泣くのは仕方ないと理解して諦めることを知っています。

しかし赤ちゃんにあまり免疫のない人からすれば、少しの泣き声でも狭い車内で一定時間泣き声を聞かされることは本当に精神をやられるくらい辛い思いをしかねないのです。

大袈裟な、と言われるかも知れませんが、言葉にするのを我慢しているだけで「本当に勘弁してほしい」と参っている人も大多数いることは事実です。

「子育てしたこともないくせに」は心外!

お母さん側の意見として「母親の苦労も知らないで批判しないで」だとか「子育てしてみてから言ってみろ」などという言葉も見受けられます。

しかし、誰でも子供をもてるわけではなく、赤ちゃんが欲しくても恵まれない人もいます。

赤ちゃんがいるから偉いというわけではありませんよね。

子育てをしたことがない人はものをいう権利もないというのでしょうか。

赤ちゃんに対して腹が立つのではない

批判する人の多くは赤ちゃんに腹を立てているわけではありません。

赤ちゃんは叱ったって泣き止みませんし赤ちゃんが泣くのは仕方のないこと。

それはほとんどの人が分かっているのですから。

「赤ちゃんに対して批判するなんて…」という意見は多くの人には当てはまりませんよね。

満員電車など赤ちゃんにとって居心地が悪いとわかり切っている場所に自分の都合で乗り込む親や、泣いている赤ちゃんをあやすどころか「静かにして!」なんて余計に泣いてしまうようなイライラした態度をとるお母さん。

そんな保護者に対して腹が立つのですよね。

赤ちゃん連れのお母さんは肩身の狭い思いをしている

続いて、今度は赤ちゃん連れのお母さんの立場で考えてみましょう。

赤ちゃん連れのお母さんと言っても皆同じではないのに一括りに批判されがちなのがつらいですよね。

赤ちゃんの泣き声だって個人差がありますし。

私の長男は男の子だけあって少し泣いただけで親の私でも参ってしまうような泣き声でした。

逆に長女はか細い泣き声だったのでうるさいと感じたことがほとんどなかったような。

ベビーカーをたたまずに電車に乗り込む問題とも混同されて、赤ちゃんを連れて電車に乗ったというだけで白い目で見られるという経験をしたお母さんも。

そんなお母さんたちの立場で考えてみましょう。

「電車に赤ちゃんを乗せるな」と言われても…

電車という環境では赤ちゃんが窮屈に感じたりストレスを受けて泣きそうだな、という想像はお母さんだって容易にできています。

赤ちゃんが泣いたらきっと嫌な目で見られる、都合が悪い…という緊張感を持って乗っているのです。

「じゃあ乗らなきゃいい」と言われてしまえば元も子もありません。

嫌な思いをするのが分かっているけれども乗らなければいけないから乗っているのです。

電車に乗るなと言われたら他の交通機関を選択するしかないのでしょうか。

時間のかかるバスを選んだり高額なタクシーに乗らなければいけないのでしょうか。

またはどんな用事があっても断って家にこもっていればいいのでしょうか。

赤ちゃんが泣いたら仕方がないので最寄りの駅で降りて、一度外で赤ちゃんを落ち着かせてから再度乗りなおすようにしているというお母さんもいます。

そんな涙ぐましい遠慮をしなければいけないほど、赤ちゃんが電車に乗ることは迷惑行為でしょうか?

赤ちゃんを乗せて電車に乗ることが本当に公共の迷惑になるのであれば条例でもなんでも作るはずです。

このような世の中では誰も子供を育てたくないと思うようになるのは当然かもしれません。

「泣き止ませなさいよ」と言われても…

電車内でお母さんに心ない言葉を投げる人物は、意外にも子育てを経験しているはずのご婦人方が多いようです。

赤ちゃんにあまり免疫のない若者に理解が無いのならまだわかりますが、赤ちゃんが泣くことに理解があるはずの女性がお母さんに対して「泣き止ませなさいよ」と嫌味を言っている場面に遭遇したことはありませんか?

「私が子育てしているときはこんなに泣かせたままにしなかったわ」とでも言いたいのでしょうか。

とにかく若いお母さんに対して批判的なのは高齢の男性も同様です。

男性の場合、あやせば泣き止むと思っている単細胞も存在します。

「じゃああなたが泣き止ませてみせてよ!」と言いたくもなりますが「母親なんだから泣き止ませるのがあなたの仕事でしょ」と言ってくるに違いありませんね。

プレッシャーでお母さんが緊張していると…

赤ちゃんを連れて電車に乗る際は、乗車前におむつを確認、ジュースやおやつ、おもちゃを用意するなど万全の用意をして乗り込むというお母さんが多いのです。

それらを駆使しても赤ちゃんが泣いてしまうのは…。

お母さんの「泣いたらどうしよう」「泣かせてはいけない」という緊張感が赤ちゃんに伝わっているという可能性は非常に大きいと思います。

ぐずりだして慌てて用意したアイテムを試してみても、周りの視線やプレッシャーにより焦るばかりで逆効果になっていることがよくあります。

お母さんが普段と違う様子だと赤ちゃんは不安に思って余計にぐずってしまうものです。

双方の立場から解決策を探る

電車内の赤ちゃんの泣き声がうるさいと批判する側と、赤ちゃんを電車に乗せなければ困るお母さん。

それぞれの大多数の意見をみると、少し違和感を感じませんか?

お互いに「いやだな」と思っている対象はごく一部のマナーの悪い人物に対してです。

大多数の乗客は正直「うるさいな」と思っていても「赤ちゃんだから仕方ない」と我慢してくれていますし、大多数のお母さんはできるだけ迷惑を掛けないようにと遠慮しながら頑張っています。

そう考えると明らかに非常識な人だけに対して批判すれば済む話で、お互いを一括りにして批判する必要はありませんし、怖がる必要もないということです。

ではどうしたらぎすぎすした関係を解消できるのでしょうか?

場所を考えて

周囲に気を遣わず赤ちゃんを泣かせているお母さんは確かに非常識です。

そこは間違いないのでは。

その線引きは、連れてこなければ致し方ない場所なのか否か。ではないでしょうか。

例えば図書館で赤ちゃんを泣かせたままのお母さんはどうでしょう?

当然泣きだしたら図書館から出るのが常識ですよね。

また、映画館で急に赤ちゃんが泣きだして迷惑したという経験はありませんか?

慌てて外に出るお母さんが多いですが、このような静けさを要求される場所にはいつ泣き出すかわからない赤ちゃんを連れてくること自体、理解を得られなくて当然と考えた方が良いでしょう。

それでは電車についてはいかがでしょう。

電車は静かにしなければいけないという場所ではありませんし、静かに過ごしたいと思う人もいるかも知れませんが、電車の目的は移動なのですから迷惑行為でない限り、そこは強要できないですよね。

お互いに「この場で赤ちゃんが泣くのは常識的かどうか」を感情ではなく正しく判断できれば、赤ちゃんも電車に乗りやすくなるのですが…。

お母さんは開き直らずに

赤ちゃんの泣き声で電車内トラブルに巻き込まれるという可能性はいつだって存在します。

どんな人が乗り合わせているかわかりませんので、実は非常にこわい問題です。

批判だけならまだしも、被害を受けたら大変です。

電車内で赤ちゃんが泣いてしまったら「仕方ないでしょ」という開き直った態度では反感を買うことは肝に銘じておきましょう。

必要以上に遠慮したり緊張する必要はありませんが、迷惑そうな視線を感じたら「すみません」と一言謝ることをおすすめします。

謝っているお母さんに対して声を荒げたりすれば、逆にその人が車内の批判の対象になるでしょうから我慢してもらえるでしょう。

もし開き直った態度をとったことで、たまたまイライラしていた人物から被害を受けるという事故やトラブルに遭遇することだってあります。

きちんと「すみません」と意思表示することは、自分と赤ちゃんを守るためでもあるのです。

電車には他にも迷惑な存在が乗っているでしょ?

電車は公共の乗り物です。

専用車両でもあれば話は別ですが、ちょっと迷惑なのは泣いている赤ちゃんだけではないはずです。

大きな声ではしゃいでいる女子高生、ヘッドフォンの大音量が音漏れしている男子高生、香水のきついお姉さん、酔っ払いのお兄さん、おしゃべりがうるさいおばちゃん、いびきをかいて寝込んでいるおじさん…。

赤ちゃん連れのお母さんの立場が弱いのをいいことに、批判し放題なのは良くありませんね。

盲導犬を連れていたり、車椅子に乗っていたり、旅行で大きな荷物をもっていたりというように事情があって優先を受けている人もいます。

再度言いますが、電車は公共の乗り物なのですから、お互いに気を遣い合うのが最善の利用方法なのは間違いありません。

まとめ

  1. 電車内で赤ちゃんの泣き声を延々と我慢するのは赤ちゃんに不慣れな人にとって苦痛です
  2. お母さんは電車で赤ちゃんを泣かせないようにプレッシャーと戦いながら乗車しています
  3. お互いに悪い標本を一括りに考えず、感情ではなく正しい判断をしましょう

最近様々な「ハラスメント」が誕生していますが、「ベイビーハラスメント」という言葉をきいたことがありますか?

そもそも「ハラスメント」という言葉の定義は「嫌がらせ」のように相手を不快にさせる行為のことをさします。

最初この言葉をみたとき私は、赤ちゃんを連れていることによって受けるハラスメントのことかとおもったのですが、なんと逆。

赤ちゃんからうけるハラスメントのことを「ベイビーハラスメント」と言うのだそう。

赤ちゃんが意図的にハラスメントをするわけがないので、ハラスメントをする側は当然お母さんということになりますが、赤ちゃん自体を迷惑な存在だと捉える人も増えているようです。

こんな言葉が誕生するなんて、日本はちょっと残念な国になってしまったのかなと考えてしまいます。

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