昨今、昔の戦艦が海から引き上げられたというニュースを耳にすることがありませんか?
話だけ聞くと何ともロマンのあることだと思いますが、一方で現実的に気になるところもあります。
その沈没船を引き上げるのにどのくらいの費用がかかるのだろう。
ニュースによっては、その費用も話題になったりしますが、実際のところどのくらいかかるものなのか、この記事はそんな疑問を調べていきます。
沈没船の引き上げ費用はそもそも書いてない?その大変さ
それでは肝心の沈没船の引き上げの費用について見ていきたいのですが、残念ながら沈没船の引き上げに関しての費用が詳しく書いてあるところはありませんでした。
調べていく中では推定で書いてあるものが多く、
例えば、2014年4月16日に沈没したセウォル号の引き上げが100億円かかると言われたり、
数百トンクラスの船なら2000~3000万円かかると言われたり、
海上保安庁のホームページで船の引き上げにかかる想定が400万円以上と言われていたりと、
どれも基準値ではなくおおよその値段を挙げているものばかりでした。
想定している船舶の大きさがそれぞれ違うから費用にバラつきがあるという面もありますが、それでも費用の基準値くらいすぐに見つかってもいいように思えます。
このように船舶の値段に明確な基準がないことには、回収手段や事故状況によって大きく値段が変わるからだと思われます。
まず、回収手段について、沈没船をどのような状態で引き上げるかということです。
いくつも量産されているような船は回収のために多少解体して引き上げやすくすることも考えられますが、歴史的価値のある船に関してはそうはいかない部分があります。
なので、なるべく良い状態で引き上げようとすると、難易度と値段も上がってくるのです。
事故状況についても、回収手段と同じく難易度が高ければ値段が上がっていくので、一律で値段を決めることができないのでしょう。
近くでの事故と海の真ん中での事故では引き上げるやり方も大きく変わってきます。
また、作業が難しければその分時間もかかるので、それで値段も変わることになります。
そして、もう1つもっともらしい理由を挙げるならば実際に利用した人がわざわざ値段を書かないこと。
ニュースになるような大型の船に関しては、そこで報道が行われるかもしれませんが、それ以外の個人の所有物の船について、何百万かかった等の口コミを書いても共感できるような人がいないことです。
また、そういった沈没船の引き上げをする業者も実際に作業をやってからではないと見積もることができないので、こういった状況になっていることが考えられます。
莫大な費用はどこから? 船保険とその重要性
それでも船を回収するのは何百万以上の単位のお金がかかることはなんとなく予想できると思います。
それが個人の船である場合、その船の持ち主が簡単にその料金を支払えるかといえば、難しいものになるでしょう。
そこで、船舶に対しても保険があるのです。
船舶保険にも普通の保険と同じく状況によって対応する様々な保険があります。
- 普通船舶保険
- 船舶建造保険
- 船舶戦争保険
- 船主責任保険(P&I保険)
船舶が海難事故に遭遇したことによる損害を保険負担してくれるもの
建造中の船舶や建造資材に生じた突然の事故について保険負担してくれるもの
戦争、ミサイル、テロ、海賊などによる損害を保険負担してくれるもの
船主が第三者に対して法律上の賠償責任を負ったことで被る損害を保険負担してくれるもの
などなど…
上記に挙げたもの以外にも保険会社それぞれの特殊な保険が存在しています。
戦争保険は普通の保険ではまず聞かないような単語ですね。
船舶の引き上げの場合は、上記のどれかに当てはまる可能性があるので、保険に入っておけばある程度そこは負担してくれるようになります。
それでも足りない部分は自己負担をしなければなりません。
ただ、海上保安庁によると、船に関しては車のように強制の賠償責任保険制度がないため、このような保険制度を利用せずに出向する船が多い状況であるとされています。
先ほどから引き上げについて保険が負担されると書いていますが、
事故を起こした場合、それが他の船との衝突だったりすると、船員の怪我や他の船への賠償、行方不明者が出た場合には探索救助でも費用の負担をしなければいけません。
そうなれば、一回の事故で支払う金額は到底払えるものではないと思われます。なので、例え年に数回しか航海しない場合でも保険に加入することが推奨されています。
まとめ
今回の沈没船の引き上げの費用についてまとめると、
- 引き上げの値段は手段、方法、時間によって大きく変わる
- 船にも保険があって、様々な種類の保険が存在する
の2つになります。
具体的な数値は見えませんでしたが、日常生活では想像できないような費用がかかることは確かなことです。
この記事を読んでいる人で船を持っている……人がいるかわかりませんが、船舶にも保険があって、入っておいた方がいいということは、皆さんも知識として覚えておくと、何かの話のネタになるかもしれません。