スポーツ選手たちの強靭な筋肉、憧れですね!
「脂肪ならたっぷりあるのにな…」と肩を落としている方、その脂肪を筋肉に変えることができたらどんなに良いだろうと考えたことはありませんか?
ライザップのCMで見事に痩せているタレント達はあの脂肪がきれいな筋肉に変わっているように見えます…。
女優やモデルも近年はただ痩せていれば良いという時代は過ぎ、皆こぞって筋肉ボディを手に入れるために努力しています。
ほっそりした体形ではなくマッチョを目指したい!と思うならどんな方法が良いのでしょうか?
脂肪とさよならして筋肉を手に入れるなら…。
脂肪は筋肉に変わる?
一昔前の筋トレ業界では筋トレをする際、脂肪が筋肉に変わるという考えから「とにかく食べて脂肪を増やす」「筋肉をつけるためには脂肪をつけるのが効果的」というように言われていました。
それなら蓄えてきた脂肪が役に立つかも知れない?!
果たして脂肪が筋肉に変わることはあるのでしょうか。
脂肪と筋肉は全くの別物
盛大に期待させて申し訳ありませんが、結論から申し上げますと「脂肪が筋肉に変わることはありません」
ご存知だと思いますが、脂肪の材料は脂質であり、筋肉の材料はタンパク質です。脂肪と筋肉は完全に違う素材でできています。
筋肉は体を動かすためのものであり意図的に動かすことができますが、脂肪は意図的に動かすことはできませんよね。
つまり、脂質からできた脂肪を鍛えることによってタンパク質からできる筋肉に変わることはありません。
「脂肪が筋肉に変わる」というのは、筋トレをして筋肉量が増え、基礎代謝が上がって脂肪が消費されやすくなった結果だと考えられます。
筋肉が脂肪になることも無い
さて、脂肪と筋肉は材料が違うというお話をしましたが、この理論から考えればもちろん筋肉が脂肪になることもありません。
よく「鍛えるのをやめたから筋肉が脂肪になってしまった」という人がいますが、これは筋肉が脂肪に変わったのではなく、単純に運動をやめたから太った、ということです。
運動をやめて筋肉量が落ちたにも関わらず食事が変わらず、カロリーが余ってしまい脂肪が増えてしまった。もしくは筋肉が落ちたことにより体の代謝が下がり、脂肪が蓄積されやすくなったなどの原因が考えられます。
私は学生時代、部活動を引退した先輩に久しぶりに会ったら推定20㎏くらい太っており、衝撃を受けたことがあります。男の先輩で筋肉も結構あったので、今まで通りの食事を続けていたのでしょうか…。
とにかく、今まで筋肉をつけてきた運動をやめる際は、食事量を調整する必要がありそうです。
筋肉でダイエットは厳しい?
脂肪を筋肉に変えられないのなら、筋肉をつけるため懸命に筋トレに励むしかない!と立ち上がったあなた!ちょっと待ってください。
目標のボディに近づくためには体育会系よろしく筋トレを頑張るだけで良いのでしょうか?
筋トレだけでは不十分
筋肉が増えると代謝が上がって脂肪を燃焼しやすい体になれる!とよく耳にしますが、実はそこまで効果があるわけではないのです。
筋トレをして筋肉量が増えると、一応基礎代謝が上がって痩せやすくなりますが、基礎代謝のうち筋肉が関係するのは全体の1~2割程度です。筋肉を増やしたからと言って脂肪が大量に燃焼されるわけではありません。
もちろん筋トレをすることはダイエットにはいいのですが、筋トレだけでは思うように痩せません。
反対に、食事制限だけでは筋肉が減って太りやすい体になってしまいます。
脂肪を落として筋肉もつける方法は一つ。筋トレと食事制限を並行して行うことです。
ちなみに筋肉は脂肪の下にあるので、いくら筋肉を鍛えても脂肪を消費しない限りは筋肉がきれいに出ません。ダイエットも頑張りましょう。
筋肉を落とさない食事
摂取カロリーを消費カロリーよりも減らせば確実に脂肪は減りますが、絶対に無理は禁物です。
過度な食事制限をすると、体が不足したエネルギーを筋肉を分解することで補おうとするので、筋肉が落ちてしまいます。
おすすめの食事は…
- 炭水化物を極力摂らない
- タンパク質はしっかりと摂取する(体重1㎏当たり1~2㎏程度を目安に)
- 週3回程度の筋トレ(筋トレ後に有酸素運動を10~30分程度行う)
筋肉はタンパク質で構成されていますので、タンパク質を摂ることで効率的に筋肉量を増やすことができます。
筋トレを行った後にタンパク質を摂取すると良いですよ。
脂肪を燃焼させるなら有酸素運動
筋肉によって脂肪を燃焼させる方法があまり効率よくないとすれば、どのように脂肪と戦えば良いのか?
地道な有酸素運動が効果的です。
有酸素運動とは、体内に酸素を取り込んで行う運動のことを指し、ウォーキングやランニング、水泳などが挙げられます。
有酸素運動で脂肪を燃焼させるには20分以上行うことが大事。
というのは、体は体内の栄養を消費しながら活動しているのですが、栄養素を使い切ると次に脂肪をエネルギーに変えて活動をするからです。
体内に溜まっている栄養素を使い切るのに必要な時間が20分程度なんです。
もう一点大事なことは運動強度をあまりあげないこと。
息が上がってしまうと酸素を十分に取り込むことができませんので脂肪燃焼効果が下がってしまうためです。
体重より見た目を重視するなら
ダイエットというとどうしても数字で表れてわかりやすい体重で判断しがちですが、ダイエットの目的って美しい見た目を手に入れることが大半ですよね。
筋肉と脂肪の大きさを比較すると、同じ1キロを並べてみたとき脂肪は筋肉の約2倍の大きさなんです。
だから同じ体重でも筋肉質の人より脂肪がついている人の方が大きく(太って)みえるんですね。
筋肉は重たい
ダイエットのために筋トレを始めたのに体重が増えてしまった…と落胆して筋トレをやめてしまうというパターンは非常に多いようです。
先ほどお話ししたように筋肉と脂肪の大きさを比較すると脂肪が大きいわけですから、逆に同じ大きさで比較したとき筋肉が脂肪よりも重たいということがわかります。
筋肉は脂肪よりも重たいので筋肉の増減によって体重はかなり左右されます。
体重が増えたということは筋肉がつきはじめている証拠かも知れません。早とちりせずに筋トレを続けて筋肉を増やしましょう。
筋肉を増やす効果的な筋トレ
実は筋肉量を最短で増やす方法が存在します。
それは「ビッグスリー」と呼ばれる筋肉の中でも大きな筋肉を鍛えるというやり方です。
ビッグスリーとは「背中」「足」「胸」の3つです。
体のなかでも特に大きな筋肉なのでこれらを鍛えることでたくましい印象のボディになるわけですね。
おすすめの筋トレは誰もが知っているスクワットです。
下半身を全体的に鍛えるだけだはなく、腰回りや背中にまで刺激を与えることができます。
正しい方法で行うとかなりきついトレーニングですが、楽に筋トレしても意味がありませんのでしっかり正しい姿勢を保ってスクワットをしてください。
まとめ
- 脂肪と筋肉はまったく別のものなので、脂肪が筋肉に変わることはないようです
- 筋肉をつけることだけでは脂肪が燃焼する効果はあまりないようです
- 理想の見た目を手に入れるなら体重に一喜一憂せず筋肉量を増やしましょう
腹筋を鍛えればお腹の脂肪が消えて筋肉になると信じ、夜な夜なジャックナイフをしていた私も勉強になりました。
何事もそんな都合の良い楽な方法はないということなんですね。
残念ながら脂肪を筋肉に変えることはできませんが、脂肪を燃焼させつつ筋肉を増やしてマッチョなボディを手に入れましょう!