雑学

「親切」の漢字の意味/よく見るとホラー、でもマジメな言葉の由来




首輪をした黒猫の子
黒ネコ太郎
他人に親切にするときっと自分にもいい事がある

これまでにどれくらいの回数、この言葉を聞いたでしょう・・・

人によくすると自分にも何らかの形で恩返しがあるという意味なのですが、

「親切」とは親を切ると書くのに、どうして他人によくする意味になったのでしょう。

親を切るという言葉だけを見ると、逆に親に対して親不孝をしているようにも聞こえてきますよね?

今回の記事では「親切」という漢字の意味や語源、どうして「他人に対していい事をする」という意味になったのか由来などについて調べていきましょう。

親切の漢字の意味とは?


「親切」という漢字の意味としては、相手のために、相手の立場に立っていい事をするという意味があります。

相手に対して「思いやりの気持ち」がないととてもそういう事はできませんよね。

簡単に言うと思いやりを持って相手のことを考えて行動するという意味ですが、分かりやすいようにいくつか例をあげて紹介してみましょう。

「道端を通りかかった時、苦しんでいるおじいさんがいたので救急車を呼んであげた」

この一文を見ても、倒れていたおじいさんに対して親切にしてあげたという意味になります。

他にも

「満員電車の中で、眠くて泣いている赤ちゃんを抱えたお母さんが立っていたので席を譲ってあげた」

この行動に関しても、立っているお母さんに対して親切な対応をしたと言えます。

単純な話をすると、

「道に落ちていた財布を交番に届けた」

たったこれだけでも、相手のことを考えて行動しているので親切な行動をとったと言えますね。

これらの行動は全て、「思いやり」という気持ちがないとできない行動だと思いませんか?

親切の漢字の意味とは現代風に言うと「相手に思いやりを持って相手のためになる行動をする」意味となります。

語源に沿って厳密にいうとすれば「身近に寄り添って行き届くようにする」という意味になりますね。

親切の漢字の意味の語源はどこから来た?


「親切」とは漢字だけ見て

首輪をした黒猫の子
黒ネコ太郎
「親を切る」

目を開かせる猫
耳長ネコ次郎
「親指を切る」

という意味だと思っていませんか?

「親切」は実は親とは全く関係ない意味なのです。

単純に2つの言葉がくっついてできている言葉で、「親」は身近に感じる、親しい等の意味で使われる単語です。

「切」という言葉は、刃物をじかにあてる事ができるほど近くまで寄り添う意味です。

イメージとしては…よく犯行現場などで、犯人が包丁を人質の喉あたりに近づけているシーンをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

この2つを組み合わせることで「親切」という言葉になり、身近に寄り添って行き届くようにする事が語源とされています。

昔の人はおそらく家族や知人の近くにいて看病をしたり、面倒を見るという事が親切だといっていたのでしょうね。

やがて時代が進むにしたがって他人によくすることが親切という漢字の意味と変わっていき、現代の親切に至るのでしょう。

親切は違った感じが使われていても同じ意味になる?

家族仲良し大集合の写真
昔は「親切」という漢字は場合によっては「深切」という漢字が使われていたりしました。

意味としては単刀直入に深く切るわけではなく、近くに寄り添って深く見守るという意味で使われています。

「親切」と大きくは変わりませんが、他にも当て字として「心切」などと使われる事があります。

「親切」は意味としておかしくならないようであれば「心切」のように当て字を使っても問題がない場合が多いように感じます。

「身近に寄り添って相手のためを思って行動をする」より、「思いやりの心を持って相手に対していい事をする」のほうが聞こえとしてはいいですからね。

親切の漢字を間違った意味でとらえている人も多い?


親切の漢字を間違った意味でとらえてしまうと、漢字の意味とは全く逆の意味となってしまい、親を切る事そのものになってしまいます。

昔はそこまで問題になっていませんでしたが、家族間のトラブルや親子での殺傷事件など、2018年現在では社会問題化となっているほどです。

日本人というのは、家族を大事にする民族として有名なはずですが、中には親に対して子供が暴力を振るったり、逆に子供に対して暴力を振るう親がいるほどです。

悲しい事に見ず知らずの他人に対して刃物を向ける人もいるほどです。

「親切」という漢字の意味を間違って理解することなく、正しい「親切」の意味を覚えてほしいものですね。

「親切とは相手に寄り添って相手のためになる行動をする事」




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