皆さんは「次第です」という言葉を正しく使えているでしょうか?
なんとなく意味はわかるけど詳しくは知らないという方もいるかもしれません。
この記事はそんな「次第です」について解説をしていくものになります。
ビジネスの場面でも度々見かける言葉なのできちんと本当の意味を確認して、正しく使えるようにしておきましょう。
「次第です」の意味と使い方
まずは「次第」という単語の意味を確認しておきましょう。
用例:式次第。
②事の経過と、どうしてそうなったのかの事情
用例:事の次第。事と次第によって。まことにお恥ずかしい次第です。
しだい【次第】
辞書的な意味はこのようになっています。普段の生活の中ではあまり口にしたり、書いたりしない言葉だとは思います。
そして、「次第です」はその「次第」に丁寧語の「です」が付いた言葉なので、目上の人や取引先の相手にも使える言葉です。主に仕事に関する状況や失敗の原因の説明を求められた場合に使うことになります。
口語だけでなくメールや報告書などの文字を書く時も使うこともできます。
それでは実際にビジネスの場面で使う例文を見ていきましょう。
例文
例文を見ると使う場面が多い言葉であることがわかります。
「~だったため」などのように長々と書くよりは、文章の最後がシュッと締まった印象になるので、文字上で書く時は、使い勝手の良い言葉であると思います。
「次第です」を使う上での注意点
今度は「次第です」を使う上で、間違いやすいことや気を付けるべきことを挙げていきます。
せっかく良い言葉を知っているのに、間違って使ってしまうと勿体ないので、ここでしっかりと確認しておきましょう。
過剰な丁寧語表現
丁寧語や敬語のよく起こってしまう間違い…それは過剰な表現をしてしまうことです。
「次第です」の場合もそれは起こり得ます。
一番多いのは、「次第です」に「ございます」と付けて「次第でございます」という表現をすること。
文章的には間違っているとは言えないのですが、丁寧語的に見ると過剰な丁寧語表現になります。
基本的に「次第です」自体が丁寧な表現なので、後ろに余分な言葉を付ける必要はありません。
また、後ろに付ける「ございます」以外でも他の丁寧語や敬語の表現と合わせ過ぎると返ってへりくだり過ぎてしまうことがあるので注意が必要です。
△な例文
表現として間違ってはいないのですが、あまりに丁寧な言葉を並べ過ぎると、嫌味に取られてしまう可能性もあるので注意が必要です。
「所存です」と間違える
×な例文
上記の文章は「次第です」を「所存です」と間違って使っている場合のものです。
似たような意味と思って使ってしまいがちですが、「次第です」は事の経過を説明するという意味で、
「所存です」は自分の心の中で思っていた事を言うという意味。
この場合は自分の心意気のことを言っているので「所在です」を使うのが正しいです。
反対に事の経過の時には「所在です」が当てはまることはないので、使う場面は大きく異なる言葉になります。
相手によって使い分ける
自分と近しい存在に「次第です」を使っていると、堅苦しくて距離間を感じさせてしまうこともあるかもしれません。
直近の親しい上司や取引先などで、特に直接話す場合は、「次第です」を使わないという判断も必要です。
その場合は「~というわけです」「~という流れです」「~という経緯です」という風に言い換えることができます。
メールや報告書では形式を重視していいですが、直接話す場合はそういったことも意識した方が良いです。
まとめ
今回の「次第です」の意味と使い方についてまとめると、
- 物事の順序について説明するもの
- 過剰な丁寧語にならないよう相手によって使い分けよう
- 「所在です」とは意味が異なるので気を付けよう
以上の3つです。
いろんな丁寧語や敬語があって覚えるのが大変かもしれませんが、使い分けることができれば、一味違う社会人のアピールになります。
今回の「次第です」についてもしっかり覚えておくと良いことがあるかもしれませんよ。