雑学

「超える」と「越える」の使い分けはどんな風に使う?用途別に解説




日本語には、同じ単語でも漢字が違う言葉って多くありますよね?

例えば、「ねる」という日本語では

  • 「寝る」という漢字
  • 「練る」という漢字

この2つの言葉があり、

漢字が1文字違うだけで意味が全く違ってきますよね。

手紙やメールなんかに間違えた漢字を使って

ねむりねこ
ねむりねこ
私はもう練る

などと書いてしまった場合には大きな恥をかくことは間違いありません。

「ねる」という日本語は漢字が違うだけで大幅に意味が変わる漢字です。

そして、「こえる」という日本語を見た場合には、

  1. 「超える」
  2. 「越える」

という、漢字は違っても似たような意味の漢字もあります。

ここでは故意的に平仮名で書きますが、次の言葉を漢字に直してみてください。

  1. 「国境をこえる」
  2. 「頭上をこえる」
  3. 「冬をこえる」
  4. 「世界新記録をこえる」

4つの「こえる」がありましたが、前の3つは「越える」。

最後の世界新記録は「超える」という漢字が正解になります。

しかしこの2つの「こえる」に関してはどういった場合に使い分けをするのでしょうか?

今回は「超える」と「越える」の使い分けについて調べてみましょう。

「超える」と「越える」の使い分けはどんな風に判別する?


「越える」と「超える」の使い分けに関してはとても難しい部分になりますよね。

あくまでも基本的な考え方としては、何かを通り越したり時間に関係するような場合には「越える」という漢字を使います。

パソコンを持っている方は「とおりこす」という日本語を変換してみるとよくわかりますよ。

最初に変換されるのは「通り越す」という漢字に変換されます。

何かに対して通り越す場合には、「越える」という漢字を使うのが正解だからこそすぐに変換されるのでしょう。

一方の「超える」という漢字はどのような場合に使うかというと、数量的なものや仕事上の役職、限度など何かに対して上回る場合に使います。

また決まった範囲をこえる場合にも「超える」という漢字を使います。

範囲というと広い意味になってしまいますが、数字の範囲の場合にはもちろん「超える」となりますが、例えば県境をこえる場合にも「県境を越える」という書き方をします。

「過半数をこえる」といった場合には、正確な数字はわからないとしても、イメージとして数字として表すことができますよね?

同様に「世界新記録をこえる」の場合には、誰かを記録で上回っているからこそ世界新記録になったわけで、「超える」という漢字を使います。

仕事の役職の場合も同様で「係長から課長を超えて部長になった」という場合には上回るという意味になりますので「超える」という漢字を使います。

「越える」の例文にはどんなものがある?


頭上を通り過ぎる場合、またがって頭の上を「こす」場合には、頭上を越すという漢字を使います。

頭というのは進む人にとっては障害物になるから通り越すわけですよね?

跳び箱を「とびこえる」場合も同様で、障害物に対して「こえる」わけなので「越える」という漢字を使います。

同様に国境をこえる、季節は夏をこえた、時間が2時をこえた、どの場合も「越える」という漢字を使います。

「越える」を使う場合には何か障害物を越えるのかどうか、というイメージで「越える」の使い分けを判断するといいですね。

「超える」の例文にはどんなものがある?


「超える」という言葉には類義語として「超越する」という言葉があります。

1990年代に流行したトヨタのスポーツカーにスープラという車があったのをご存知ですか?

スープラの意味は日本語で「超越する」という意味で、どんな車も超えてみせるという概念で開発されたようですよ。

少し話がそれてしまいましたが、いくつか「超える」の例文を紹介します。

年齢が80歳を「こえる」の場合には、年齢というものは数量として考える事ができますので正解としては「80歳を超える」となります。

人口が100万人をこえた場合にも数量的な考えとなりますので、「人口が100万人を超えた」と書くのが正しいですね。

「超える」を使う場合の使い分けの判断としては、数量的なもの、基準が定まったり範囲が決められているもの、上回っている場合に使う判断基準になると考えるといいでしょう。

「超える」と「越える」の使い分け【まとめ】?


ここまで「超える」と「越える」の使い分けについて解説してきました。

こんな紛らわしい日本語は探してみるともっとたくさんあると思います。

「越える」と「超える」を使い分けるポイントとしては数量的、範囲的、上回るかどうか、の場合には「超える」を使う。

それ以外の場合には「越える」を使うという事を判断基準にするといいかも知れませんね。

ここで紹介した記事が予想を超えて少しでもお役に立てると嬉しいです。




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