現代日本では頻繁に地震や台風による災害が起こる環境です。
その災害によって停電すると、様々な場所に影響が出ることになります。
今回はその中でもガソリンスタンドが停電した場合、どうなるのかを見ていきます。
場所や設備によるガソリンスタンドの稼働
突然の停電により給油ができないせいで車を動かせないと何かと不便なことになります。
結論から言いますと、停電時にガソリンスタンドを利用できるかどうかは、そのお店によって異なります。
古い設備のガソリンスタンドは微妙
ガソリンスタンドは基本的に消防法や建築基準法によって作られています。
これは災害時に起こる火災によって地下のガソリンタンクが引火しないような作りになっています。
なので、災害時のガソリンスタンドが危険という理由で給油ができないということになりません。
しかし、給油機の設備が古い物であると、給油機自体が停止してしまって、使えなくなり、その結果利用できないガソリンスタンドができることがあるのです。
もしもの時は災害時対応給油所へ
逆に利用できるガソリンスタンドはというと、災害時対応給油所というものがあります。
災害時対応給油所とは、
全国の石油組合で構成された全石運が設定したもので、発電設備や給水設備を備えて、大規模な地震等が発生して時に給油やミスの供給が可能な災害に強いガソリンスタンドのことです。
全国に設置されているので、もし、そのような被害が起こった時に、ガソリンスタンドを探す場合は、下記のホームページから近場を探していくのが確実な方法になります。
そのほかの場合…
また、災害時対応給油所以外でも設備的に問題のないガソリンスタンドなら給油だけすることは可能です。
ここで給油する時は発電設備による給油かポンプを手動で動かして給油することになります。
この情報を見つけるには、インターネット上のサイトやSNSでの告知などの更新を待って参考にするしかありません。
無闇に探すのは危ないので、しっかりと情報収集してから移動するようにしましょう。
停電時に対応できる日頃からの備えを
停電時にもガソリンスタンドが利用できることがわかりましたが、現実的な問題はまだ山積みです。
災害時対応給油所以外のガソリンスタンドにも発電設備を取り付けて災害時への対応できるように国も進めていますが、
それでも全ての地域をカバーするのはまだ難しい問題です。
これからも大型の地震が発生すると言われる中で、日頃から停電時に対応できる準備をしておく意識を持つ必要があります。
ガソリンを携行缶で保管するのは非現実的
考えられる準備はガソリンを携行缶などに備蓄しておくというものがあります。
注意ポイント
ただし
消防法などの法律により
- 携行缶に入れる場合はフルサービスのガソリンスタンドで従業員にお願いすること
- 携行缶は金属製であること(静電気を逃す)
など注意点を守ってくださいね。
しかし、ガソリンは長期間の保存に向いているものではありません。
保存には気温の変化の少ない場所の保存で半年間ほど保存できますが、外部の温度変化によっては、それより早まりますし、空気に触れた状態だと3か月程度で劣化してしまいます。
劣化したガソリンは刺激臭を放ち、腐ったような状態になるので、本来なら早めに使い切ること方が良い物です。
そうなると、いちいち期限を気にしながら備蓄と消費を繰り返さないといけないので、非常に面倒な作業になります。
有事の備えとしては良いのですが、やりづらいのは良くないものです。
車のガソリン残量に注意しておく
そこで、もっと簡単に対策する方法は、ガソリンが半分になったら給油するようにすることです。
常に半分以上のガソリンを入れておくことで、緊急時に焦ってガソリンスタンドを探すようなことにならないようにし、携行缶を持つ必要もなくせるようになります。
ただし、ガソリンは車の中にある状態でも劣化はしていくものなので、車を常に使わないのに、半分以上のガソリンを入れ続けておくと、同じように腐ってしまうかもしれません。
一番良い備えではあるのですが、なるべく車を普段使いする人の方が取り入れやすいものになります。
まとめ
今回の記事についてまとめると、
- 停電時にガソリンスタンドは利用できるかどうかは店舗ごとに異なる
- 災害時にも利用できる設備を整えた災害対応給油所が全国にある
- ガソリンの備蓄には常に気を付けておく
の3つになります。
このような災害時に何が利用できるかどうかというものは、起こってから初めて調べる人も多いと思います。
この記事で事前に知ることができた人は身近な災害対応給油所を調べた上で、知らない方に共有してあげると良いかもしれません。