テレビやファッション雑誌の特集で最近よく目にする「プチプラ」という単語。
プチプラって何のこと?という方も、「そんなの知ってる」という方も、正しい使い方を確認しておきましょう。
あえて「正しい使い方」と言いましたのは、最近「プチプラ」という言葉が流行りすぎて何でもかんでも「プチプラ」と表現されがちのようなんです。
それに乗っかって、よく意味を知らずに「プチプラ」の間違った使い方をすると、ちょっと恥ずかしいかも!
実は「プチプラ」はプライドの詰まった言葉なので、知らずに使うとお叱りを受けるかも知れませんよ!
「プチプラ」という言葉について
まずは「プチプラ」の言葉がどうやってできたのか、どんなことを指して使う言葉なのか、確認しましょう!
あくまで造語なので細かいことは気にせずに「ふうん、そうなんだ」と飲み込んでくださいね。
「プチプラ」の意味
「プチプラ」とは「プチプライス」の略語です。
「プチプライス」はフランス語で小さいという意味の「プチ」と、英語で価格という意味の「プライス」を合わせた造語です。
つまり「お安い価格」と訳すことができますね。
そして「プチプラ」という言葉はその商品のことを指しますから「高くない商品」と解釈できます。
言葉の印象から大体そんな意味かな、と思っていた方も多いのでは?私もそうでした。
テレビで「プチプラで全身1万円コーデに挑戦!」だとかやっていましたからね。
雑誌の特集にもよく「学生でも買えるプチプラコスメ!」なんて見かけます。
「プチプラ」という言葉の響きも可愛らしくて、いかにも女子ウケして流行りそうな単語ですよね♪
この言葉を最初に使った発案者は天才かなと思います。
似た言葉「プリプラ」とは
プチプラと似た言葉で「プリプラ」という言葉もあるんです。
何だか舌を噛みそうな言葉ですが、プリプラとはご想像通り「プリティプライス」の略です。
「プリティ=可愛い」と訳すとなると「可愛い価格」になってしまいますが、そこはちょっと違うんです。
意味は「安くてかわいい」なんです…。
造語なので許して、というところでしょうか。「プリティなプチプラ」と解釈して飲み込んでください。
ちなみに「PrettyPrice」を直訳すると「結構なお値段!」という逆に高価なイメージなので英会話では使わない方が賢明です。
「プチプラ」の対義語
ところで「反プチプラ」の方もいるかも知れません。プチプラの反対は何という言葉になるのでしょう?
造語には正確な対義語は存在しませんが、コスメに関してはデパートで売っている高級コスメという意味の「デパコス」という言葉が対義語になりそうですね。
「プチプラ」全体の対義語として「デパコス」が広く使われ始めているようですが「デパコス」はコスメのことだからコスメ限定なのでは?と正直考えてしまいます。
まあそこも、造語なのでという理由で解決されているんでしょうか。
しかし私はやはり気になるので、洋服に関しては高級品というイメージをもつ「ハイブランド」という言葉あたりが対義語なのではと思います。
「プチプラ」の間違った使い方に注意!
それでは恥ずかしい使い方をしないように、「プチプラ」の間違った使い方をみてみましょう。
心当たりがある方は今日からコソッと修正しましょう。
「プチプラ」の隠れたニュアンス
プチプライス=安価という解釈だけでは「プチプラ」という言葉の本当の意味を間違ってしまいます。
「プチプラ」は単なる低価格商品という意味ではなく、「低価格なのに高品質でハイセンス」という隠されたニュアンスが含まれているからです。
もともと「プチプラ」の出どころはファッション業界のファストファッション。
海外のファストファッションブランド「H&M」の原宿オープンを皮切りに「フォーエバー21」がオープンし、ユニクロが経営する「GU」なども国内ブランドとしてそれに続きました。
「プチプラ」とは、決して高くはないのにオシャレで高品質な商品について新しい表現をしたものなのです。
ですから、どんなにお安くまとめたコーディネートでも「いかにも安物」という印象を与えるようではプチプラコーデと言い難いんですね。
プチプラは、高品質な商品開発と安価での販売戦略をマッチングさせた、ファッション業界の努力がギュッと詰まった誇り高い言葉なのですね!
対象を間違わないで
「プチプラ」という言葉には隠れた意味合いがさらに含まれていて(ちょっと面倒くさいですね)、
使用される対象が衣類や化粧品のようなファッションに関するものに限られます。
- 「プチプラコーデ」=プチプラを上手に使ってセンスの良いコーディネートをすること
- 「プチプラファッション」=プチプラのアイテムを使ったファッション
- 「プチプラコスメ」=低価格なのにブランドコスメ並みに能力が高くてオシャレな化粧品
ただし、最近「プチプラ雑貨」なるものも登場してきました。
いいえ、雑貨に関してはすんなり「プチプラ」が受け入れられました。
なぜかというと「高品質、ハイセンス」というキーワードが雑貨には当てはまるからなんですね。
そもそもファッション業界で使われていた「プチプラ」がコスメ業界でも使われるようになったのと同じ理由です。
ですから「プチプラコーデ」という言葉はファッションでも使いますが、生活雑貨のコーディネートにも使われる言葉になりました。
つまり「プチプラ」という言葉をつかう権利はオシャレ感を伴っていなければ得られないわけです。
スーパーで、
というのは間違っているんですね(笑)
「プチプラ」の正しい使い方
間違った使い方がわかったので、正しい使い方についても確認しておきましょう。
何しろ造語なので、正しい意味といっても本来の意味から発展して言葉が成長していくこともあります。
ファッション雑貨で使っていた「プチプラ」が生活雑貨にも受け入れられたのがその例です。
発展させるときに注意したいのは間違ったニュアンスのものまで一緒にしてしまうこと。
「低価格、高品質、ハイセンス」これだけ抑えておけば大丈夫かなと思いますが。
「プチプラだね」と言っても大丈夫なパターンをいくつか確認しましょう。
- 安くておしゃれ
- 安くても高品質
- 値段の割にお得感がある
この「値段の割にお得感がある」の使い方がちょっと複雑ですが、これは「お値段としては安くはないけれど、この品質でこの価格はお勉強されてるでしょ!」というところです。
つまるところ「お金をかけすぎずに賢くおしゃれを楽しむハイセンスな女性」に対して使う言葉だと心得ておけばお叱りを受けない、はずです!
プチプラの人気の秘密
テレビや雑誌、SNSでも大人気のプチプラですが、なぜ人気が出たのでしょうか?
特定の層だけではなく、広い世代や様々な所得層を取り込むことができた理由を探ってみましょう。
SNSをお手本に
「プチプラ」が人気なのはお金をかけずにオシャレを楽しむ、その工夫やセンス磨きの楽しさも含まれていると思います。
それがよくわかるのはファッションに関するブログを書いている人気ブロガーさん達。
どの店のどんなアイテムを使ってこんなコーディネート!ですとか見ているだけでウキウキしますし、
年代別のおすすめコーデなども載せてくれるので参考にしたい情報も盛りだくさんなんですね♪
また、ツイッターでも「#プチプラファッション」や「#プチプラコーデ」とつけると「いいね!」が増える傾向があり、
自分なりに価格をおさえてこんなにオシャレにできたよ♪と発信することは、みんなの注目を集めるという楽しみになっているのですね。
高品質
プチプラのプライドともいえる「高品質」はいのちです。
高品質でなければプチプラではありませんからね。
プチプラの人気の理由は低価格だけではない、その品質にあります。
あまりお金を持っていない学生だけのものではなく、ハイブランドを着こなしているような富裕層でもプチプラブランド店に足を運ぶことでも証明されますね。
また、プチプラブランドはサイズやカラー展開も豊富なので色々試したい人や、自分に合うアイテムをすぐに欲しいと考える人に最適です。
ハイブランドに負けないデザイン性のものが多く、つい即買いしてしまいますよね。
プチプラブランドのスピード感
プチプラブランド店は価格が高過ぎないこともあって入りやすいですよね。
ついつい出掛けるたびに入店してしまう人も多いのではないでしょうか。
実は入店を習慣化してしまう秘密がプチプラブランドにはあるのです。
それば新商品の入れ替えスピード。
ハイブランド店では季節ごとにコレクションを発表して新商品が展開されますが、
プチプラブランドはハイブランドではとても追いつけないようなスピードで新作を世の中に発表しているのです。
そのため毎週お店を覗いても、いつも新しいアイテムが並んでいて飽きません。
次々と新しいファッションアイテムに触れることで自身のセンスにも磨きがかかる、という理由で
来店するファッションに対して意識の高い富裕層も取り込んでいるのです。
まとめ
- 「プチプラ」とは「プチプライス」の略で低価格な商品を指します
- 「プチプラ=低価格商品」という解釈だけでは使い方を間違ってしまいます
- 「プチプラ」が人気なのはSNSの普及とショップの販売力
ところで、プチプラとは大体どのくらいのお値段のものを指すのか?という疑問が沸きませんか?
これは雑誌などを見ると感じるのですがティーン向け雑誌で扱っているプチプラは本格的に低価格な商品を紹介していますよね。
何しろ底値が100均だったりしますから。たしかにこれはプチプラですよね。
しかしお金に余裕のある大人の女性向けの雑誌で扱うプチプラは「え?!これはプチプラなの?」と驚いてしまうような価格帯の商品だったりします。
お金に余裕のない大人の女性である私は、財布に入っているお金をプチプラの物差しにしています。
普段からお財布に5,000円入れてある人と、50,000円常備して出掛ける人ではプチプラのラインが違って当たり前ですね。
「お安い!」の感覚は人それぞれなので、情報に振り回されずにプチプラを楽しみましょう!