卒業で先生とお別れするとき、先生の転勤でお別れするとき、お別れの言葉を伝えたいと思うなら是非手紙にしてみてください。
仲の良かった同級生とはお別れしても連絡さえ途切れなければまたいつでも会えますが、先生となるとなかなかそうはいきません。
年月が経って会いたいな、あの時の感謝を伝えたいと思っても長い教師生活でたくさんの生徒と関わる先生が自分のことを覚えていないかも知れないと躊躇したり、先生がいまどこでどうされているのかわからない場合もありますよね。
ですから、お別れするときにきちんと感謝を伝えることはとても大事なことなんです。
それに、先生にとって生徒からもらう手紙ほど嬉しい宝物はありません。
卒業など前もってお別れがわかっているので心を込めてじっくり書きたい場合もあれば、急な転勤のお知らせを聞いて急いで手紙を書きたい場合もあると思います。
是非この記事を参考にしてみてください。
クラス代表で書く感謝の手紙
あなたがクラス委員だったり、文章を書くのが上手だからという理由で代表で先生への手紙を任された場合、自分の気持ちだけを書くわけにもいかないし、ちょっと困ってしまいますよね。
改まった感じの手紙にしたい場合、あまり自由に書くよりもあらかじめどのような構成にするか決めてから書いた方がうまく書けますので、参考にしてみてください。
「書き出し、内容、締め」の3段落に分けて構成すると読みやすく、「結局何が言いたいのか伝わらない手紙になってしまった…」という失敗を防ぐことができますよ。
立派な文章を書いた生徒を、先生はきっと誇らしく嬉しく思ってくれることでしょう。
書き出し
手紙の書き出しはまず先に先生への感謝の気持ちを素直に述べましょう。
など、先生の名前を呼びかけることをおすすめします。先生の名前のない文章はとても他人行儀で冷たい印象になってしまいます。
中身
次に、クラスでの先生との思い出を挙げていきましょう。
その先生ならではのエピソードなど、他では書けない内容にすると良いですね。
など、先生が読んで「自分は生徒からこんな風に思われていたんだな」と思わず微笑んでしまうような言葉をプレゼントしてあげてください。
続けて、楽しい先生なら文化祭で一緒にはしゃいだ思い出ですとか、厳しい先生なら体育祭で見せた先生の感激屋の一面をみた話ですとか、先生との印象に残るエピソードを綴ると色々思い出してもらえますね。
締め
楽しかった思い出を書いたら、最後に
というような、未来へ目を向けた一文で締めて先生を安心させてあげましょう。
先生にとって、生徒の未来は楽しみでもあり本当に心配でもあるのです。
この子たちの未来に少しでも自分が役立てたと感じる瞬間は教師になってよかった、と思う瞬間でしょう。
もし高齢の先生への手紙なら
と添えると思いやりが伝わりますよ。
クラス代表で皆の言葉をまとめる場合
もしクラスメイトの人数が少数な場合、一人一人の言葉を手紙に盛り込むのも良いですね。
少人数であればあるほど、先生は一人一人の言葉をききたいはずです。
個人から何枚も手紙をもらうよりも、クラスメイトがまとまって一つの手紙を作り上げてくれたという喜びも湧き上がると思います。
この場合、書き出しや締めは代表が書き、中身を文集のようなスタイルにすると読みやすいし、楽しいものになると思います。
例えば【体育祭での思い出】【修学旅行での思い出】など行事に関する項目から始まり、
さらに【授業での思い出】【先生の面白かったところ】など普段のエピソードを集め、
最後に【先生へ感謝の言葉】や【将来の目標】など、お別れの挨拶を込めた項目を順番に用意し、
一人ひとり短い文章を載せるのはいかがでしょうか。
人数が少ない場合、実は色紙にするとちょっと寂しい印象になるため無意味に絵をかいてしまったり桜の花びらシールを貼ってしまったりしがちです。
それなら手紙にしたほうがずっといろいろな事が書けますし、読んで楽しいものになりますよ。
個人的に先生に手紙を書きたい場合
続いてはお世話になった先生に個人で手紙を書きたい場合についてお話していきます。
少し気恥ずかしいと思うかも知れませんが、せっかくですからメモなどではなく、きちんと便箋を使って手紙をかいて封筒に入れて渡してあげましょう。
きっと大切な宝物にしてくれますよ。
伝えたいことを簡潔に
あなたがクラスとしてではなく、先生に手紙を渡したいと思うのはきっと先生から特別目をかけていただき、お世話になったからですよね。
先生もあなたを特別気にかけ、心配していることでしょう。
きっと、手紙では伝えきれないほどの感謝の気持ちがあると思いますが、ここは長々と書き連ねるのではなく、頑張って便箋二枚程度に凝縮してみましょう。
なぜかというと、伝えたい言葉をすべて書こうとすると一番伝えたい大切なことがぼやけてしまいます。
感謝の気持ちは短い言葉のほうが先生の心に響きますよ。
ストレートな言葉で
どんな言葉で感謝を伝えようか色々悩むと思いますが、ここで参考にしていただきたい手紙をご紹介したいと思います。
アメリカのアトランタで小学生を教えている先生が、生徒からもらった手紙について「号泣した」とツイートしたことが話題になりました。
「J先生へ
最高の先生でいてくれて、素晴らしい人でいてくれてありがとうございました!先生のおかげで、今年はとっても楽しかったです。
他の先生もJ先生みたいだったらいいのになって思います。先生のことは絶対に忘れません。
先生のことを、お父さんみたいだと思っています。僕は本当のお父さんには会ったことがないけれど、大丈夫です。だって先生が僕を本当の息子みたいに扱ってくれたから。
先生は僕をとっても幸せな気持ちにしてくれました。お腹がすいていたら、何かを食べさせてくれたし、悲しい時には抱きしめてくれた。
先生のことは絶対に忘れません。大好きです。絶対に絶対に忘れません!」
愛をこめて、マークスより」
いかがでしょう。なんてストレートで心に響く手紙なんでしょう。
小さい子供の文章ですが、思いのたけを素直に書くだけでこれほど完成された素晴らしい文章になるんですね。
この手紙を例に出して何を伝えたいかというと、あれこれ悩んで書くよりも心の中からあふれる感謝の言葉を心を込めて書くと、自然と先生の心にしっかり届くのだということです。
先生を感動させる手紙を書けと言っているわけではありません。あなたの思いをきちんと伝えるには結局この方法が最善の方法なのです。
親御さんが手紙を書きたい場合
先生に感謝の気持ちを伝えたいのは生徒だけではないと思います。
我が子を大切に見守ってくれたお礼や、良い影響を与えてくれた先生に感謝を伝えたい親御さんも多いのではないでしょうか。
この場合、先ほどのような子供のストレートな言葉を使う訳にはいきませんが、感謝の言葉をシンプルに心を込めて手紙にするという基本は変わりません。
生徒の未来には家族とのかかわりが大きな影響を及ぼしますから、親御さんから手紙をいただけたら先生はきっと大変嬉しいでしょうしほっとするでしょう。
また、大人である親御さんから感謝されることは教師としての自信にもつながるのではないでしょうか。
「○○先生のような方に出会たことに感謝します」など先生に感謝すると同時に、「これからもたくさんの生徒の未来を照らしてください」というような先生を応援する言葉を添えると、先生の力になると思います。
先生がもらって嬉しい言葉とは
ここで、先生が生徒からもらって嬉しいと思う言葉をいくつかご紹介したいと思います。
先生を喜ばせたい一心で言葉を羅列する必要はありませんが、下記の言葉の中にあなたの伝えたい言葉が見つかったら、是非手紙にしてみてください。
感謝の言葉については色々紹介してきましたので、それ以外を集めました。
先生をほめる言葉
ほめられて嬉しくない人はいませんから、先生でもそれは一緒です。
思ってもいないことを書くのはすすめませんが、普段から思っていた誉め言葉があったら伝えてあげましょう。
- 「授業がわかりやすい」 これは教師として最高の誉め言葉ですね!
- 「字がきれい」 黒板の字に関しては汚いと気にしている先生も多いようですから。
- 「やさしい」 怒鳴るのをぐっと我慢してきてよかった…。
- 「かっこいい、かわいい」 憧れの先生でいたいと気を使っている先生も多いですからね。
- 「面白い」 生徒を笑わせることに命をかけている先生に。
素直に謝る言葉
お別れのときだから言える、素直なごめんなさいに先生号泣。
- 「あの時は素直になれなくてごめんなさい」 素直に謝れる大人になったんだね。
- 「叱ってくれてありがとうございました」 つらくても叱った甲斐があったんだ(涙)
- 「今なら先生の言った言葉の意味がわかります」 大人になったな!
未来への決意表明
先生が一番欲しいのは、生徒の将来に見える光です。
先生はいつだって教え子のことを心配していますから、未来へ向かっていく前向きな言葉は何より嬉しいようです。
- 「先生の教えを忘れません」 壁に当たった時は思い出してね。
- 「先生のような教師になりたい」 自分が目標にされるなんて感激です。
- 「また、会いましょう!」 立派な大人になって胸を張って会いに来てほしい!
こんな言葉を盛り込みながらしっかり感謝の気持ちを伝えましょう!
まとめ
- クラス代表で手紙を書くなら構成をしっかり決めて気持ちを上手に伝えましょう
- 個人的に感謝を伝えたいならストレートな言葉で心を込めた手紙を書きましょう
- 感謝以外にも先生に感激してもらえる言葉を盛り込みましょう
人の一生を左右する、様々な人との出会い。
誰もが恵まれた環境に生まれ育つわけではない世の中で、道を踏み外さない選択をするチャンスを与えてくれるのが人との出会いではないかと私は思います。
人生を変えてくれる人との出会いの中で、素晴らしい先生に恵まれる機会は実は大変貴重なものです。
前述したアメリカの先生のツイートに対して有名なコメディアンであるスティーブ・ハーベイさんが
とツイートしています。
先生とはいえ、すべての先生が人格者ではないですし、まだ教師として半人前の先生にあたることもあるでしょう。
そんな中、自分に良い影響を授けてくれた、または子供の人生を変えてくれた先生に出会えたことは一生の宝です。
是非、先生に感謝の手紙を書いてください。
あなたも先生もさらなる飛躍ができますように!