近頃、ネット通販を利用している人はどんどん増えています。
店舗に出向かなくても希望の商品が宅配されるとても便利なネット通販。
商品が届くと嬉しくて、つい慌ただしく梱包をといて中身を確認しちゃいますね。
ところが、しばらくして「やっぱり返品したいな…」と思うこともしばしばあります。
そんなとき、返品の際にハタと困るのが梱包です。
箱、捨てちゃったけど違う箱に入れて返品してもいい?
そこで、購入した商品を返品する際の一般的なルールと箱を捨ててしまった場合返品可能なのかどうかを調べてみましょう。
返品する際の一般常識
購入した商品をよく考えずに返品するような人はあまりいないと思いますが、実際手に取って確認した買い物ではありませんから、イメージと違ってがっかり、返品したいと感じることは多々あるのではと思います。
その他返品したいと思う理由は様々ですが、常識として返品していいものなのかどうかの線引きをまずは確認しておきましょう。
返品可能となる理由とは
購入した商品を返品したいと思う理由は様々ですが、購入者の都合による返品は認められないのが常識です。
例えば購入者が注文自体を間違っていた場合や、急に必要なくなった、など。
微妙なのは「届いたらイメージと違った」という理由ですが、これも購入者の都合と判断されることが多いでしょう。
ただし、明らかに写真と違っていたり提示内容が異なっている場合は販売店の過失になるので返品可能です。
他にも販売店の過失としては注文と違う商品が届いた場合や破損した状態で商品が届いた場合があります。
販売店の過失がある場合は通常返品の際の料金も着払いで発送し、全額返金を求めることができます。
返品規約を確認
通販サイトには必ず返品規約が存在しています。
この規約を承諾したうえで、販売店と購入者の間で売買契約を結ぶということになります。
簡単にいうと返品のルールです。ルールは様々なパターンが記載されていますから文字数が多く、わかりにくい文章かも知れませんがしっかり読んでおくことをおすすめします。
この返品規約の中に、開封された商品の返品について記載されているはずです。
例えば「返品は未開封の商品に限る」という内容の規約。これは商品を直接梱包している袋や箱を開けてしまうと返品不可という内容です。
中には「返品の際は空き袋など全て同封してください」という記載。これは開封してあっても返品できますが商品の包材もすべて返品することが条件となっています。
このように、販売店によって返品に関する規約はそれぞれですし、細かく定められていますのでしっかり確認しておきましょう。
販売店による返品規約の違い
箱を捨ててしまって返品が不可になるか否かの基準は販売店の都合によるものが大きいようです。
そこで、amazon、zozotownの返品について、特徴的な返品規約を例に出してご説明していきます。
ネット販売ではありませんがコストコの返品制度は驚きなのでこちらもご紹介しておきます。
amazon
amazonの商品は、返品や交換の対応を希望する場合未開封、未使用であることが前提となっています。
開封したものについて返品は可能ですが、返品の際の送料を自己負担で、さらに返金額は50パーセントになってしまいます。
ここで確認しておきたいのは「開封とはどの段階からをいうのか」ということです。
amazonのカスタマーサービスでは「開封済み」の定義をしっかり記載しています。
- メーカー既成の梱包を開封してある、または破損している
- 商品を意図的に破損させるような再梱包がしてある
- 商品タグが外されている
- 部品のビニール包装が開封されている
- ケーブルを固定するワイヤーなどが外されている
- その他、商品自体に使用された形跡がある
この中で、箱が必要かどうか判断できるのは
「メーカー既存の梱包を開封してある、または破損している」という項目です。
さて、メーカー既存の梱包とは?
商品の一部とみなされる梱包ということです。
そこで、amazonの段ボール箱はというと、これは商品の一部ではありませんね。
あくまでamazonが商品を宅配するための包材です。
ですからこれは捨ててしまっていてもなんら問題なしです。
では、商品を固定するために段ボールに入っている包材は?
これも商品の一部ではありません。
問題は、商品を直接包装している包材を開封してあるかどうか、ということになります。
判断の基準としては商品を返品したあと、amazonが再度その商品を販売できる状態かどうか。
本来メーカーの箱に入っているはずの商品、ビニールで包装されているはずの商品が丸裸では商品として成り立たないので返品不可なわけです。
zozotown
実はzozotownは返品対応の条件が厳しいようです。
zozotownの返品時の注意事項として、返品・交換を受け付けできない場合が記載されています。
その中の2項に「以下のような付属の箱(袋)に紛失や破損がある場合」が記載されています。
- アクセサリーに付属している箱(袋)
- シューズなどに付属している箱(袋)
- その他商品に付属しているブランドの箱(袋)
つまり「箱」の認識として、商品を送るために使用した箱は返品の際になくても大丈夫。
違う箱や紙袋でも受け付けてくれます。
しかし、商品の一部として扱われる「箱」に関しては中の商品とセットかつ破損なしの状態で返品しなければ不可のようです。
例えばブランドの靴を返品したいとき、ブランド名のついた箱は商品と同様にみなされるので靴の箱を捨ててしまって靴だけ返品、というのは受け付けられません。
また、返品するときに靴の箱そのものに伝票を貼って送ったりすると、箱が破損しているという扱いになりアウトです。
箱を含めて返品するのでさらに箱などで梱包して返品する必要があります。
つまり、宅配のための箱以外のパッケージは開封で破損してしまった状態では受け付けてもらえないということですね。
コストコ
言わずと知れたコストコの返品制度!
何しろ満足できなければ返品可能という驚きの保証内容ですから、もちろん箱がないくらいで突っぱねたりはしません。
ただし、電化製品には返品期限があるのでご注意を。購入後90日間を過ぎるとすべての保証やサポートは製造メーカーの保証に限られることになります。
また、電化製品などは外箱に保証書が記載されていたり取扱い説明が記載されている商品があります。
その場合、箱なしでは返品できないという場合もありますので、もし外箱を捨ててしまったのならお店に問い合わせてみた方が良いと思います。
コストコは驚くべきことに食品も賞味期限内であれば返品可能!
ただし、半分以上残っていることが条件です。逆に半分以上残っていれば返品できることが驚きですよね。
そして寛容な返品制度を利用して悪質な返品を繰り返す人も中にはいますので、あまり何度も返品を繰り返す人はブラックリストに載ってしまいます。
返品可能だからと言って何でもお試しで購入して返品していてはコストコ会員から外されてしまいますのでご注意を。
こんな場合は返品できる?
購入した商品を返品したい!という事情は様々です。
購入者の事情では返品できないことは皆さん承知の上ですよね。
完全にこちらの事情ではない場合、パッケージがないだけで返品を断られるとしたらちょっと残念ですね。
返品したい事情によっては何とかなる場合もありますので、諦めずに調べてみましょう。
試着可能な商品の場合
多くの通販サイトでは、靴や洋服などの商品は試着が可能となっていますので、このような商品に限ってはサイズ違いという理由で返品ができます。
靴や服はメーカーによって同じサイズでも多少誤差がありますから、合わない商品を返品できないようでは通販としては成り立ちませんものね。
サイズで迷ったときは2サイズ購入して、合わなかった方をサイズ違いで返品すると時間のロスもありませんね。
ただし、ここでもよく規約を読み込みましょう。「簡単気軽に試着・返品」をうたっている販売サイトでも返品の際にはやはり送られてきた箱や袋も一緒に、という条件のところが多いようです。
箱が必要かどうか判断できない場合
捨ててしまった箱がないとき。
商品として成り立たないかどうか定かでない場合は、多少面倒ですが販売店に問い合わせてみると確実です。
もしかしたら箱がなくても返品可能だった場合、問い合わせしないでそのまま我慢してしまってはもったいないですよね。
または少しでも返金がある販売店に限りますが、ダメもとで着払いで返品してみるのもひとつの手です。
もし販売店が「開封してある」とみなした場合はamazonでは返金が50パーセントになってしまいますし、さらに荷物発送の料金も差し引かれてしまいますが諦めてそのまま受け取るよりは少しでも返金してもらった方が良いですよね。
また、定義を守って返品したはずなのに開封済みと判断されることが稀にあるようです。
これはシステムの不具合の可能性がありますので、販売店の判断に納得がいかなかった場合は泣き寝入りせずにカスタマーセンターに問い合わせてみましょう。
初期不良の場合
購入した商品に初期不良があった場合はもちろんこちらの事情ではありません。
しかも、初期不良に気づくのは当然開封して使用してみた時点です。
パッケージが空いているから返品できずに我慢しなければいけないなんて、そんな話は納得いきません。
まず、初期不良で返品する場合、購入から○日以内になどの期限がある場合が多いので、購入した商品は放置せずに早めに動作確認することをおすすめします。
初期不良を確認したらamazonなどの購入先ではなく、商品のメーカーに問い合わせましょう。
メーカーで初期不良と判断されれば返品、交換の対応をしてくれるところがほとんどです。
メーカーが対応してくれれば購入先とのやりとりは不要ですのでパッケージを開封していても箱を捨ててしまっていても大丈夫。
もしもメーカーの対応が不十分だった場合は、購入先のカスタマーサービスに相談してみましょう。
amazonでは開封された商品は返品・交換を受け付けてくれませんが、返品の理由が「メーカーが初期不良と判断した場合」であれば受け付けてくれるんです。
ちなみにこの場合返品・交換の期間を過ぎていても受け付けてくれる場合がありますので、期間が過ぎていても諦めずに相談してみたほうが良いですよ。
ですから、まずはメーカーに連絡をして初期不良と判断してもらい、その内容を購入先に伝えると良いでしょう。
まとめ
- 商品返品に関して常識的な最低限のルールはご理解を
- 返品に関する規約は販売店によって違いますので箱がなくても返品可能か熟読を
- 事情によっては返品可能な場合もあるので迷ったら我慢しないで確認を
せっかく購入した商品を好きで返品する人はいないと思います。
何かしら事情があって返品するわけですから、できれば箱がないだけで返品不可なんて言わないでほしいな…と個人的には思ってしまいます。
ですが、販売する側の立場になって考えてみればやはり商品の箱やパッケージは揃えて返さないとその先が成り立たないということは理解できました。
贈り物でも宅配物でも梱包をきれいにとっておく人っていますよね。
私は中身の商品にばかり気持ちが走ってしまい、後先考えずに梱包を捨ててしまう癖があるのでもう少し慎重に、せめて1か月くらいは一応箱を保管しておこう…と反省しました。
返品される側のお店の立場になって考えると、正しい返品の仕方は何となく理解できますね。
「そこを何とか…」という気持ちもまた自然だと思いますが、やはり最低限のルールを守りながら気持ちよく取引をしましょう!