幼稚園実習をすることになった学生さん。
子供たちと一緒に歌を歌ったりお昼を食べたり、楽しみでもあり不安もあるのではないでしょうか。
特に、時間内に子供たちと工作をする課題には、結構頭を悩ませる方も多いのでは?
何を作ろう…?と迷ったら、簡単に作れて楽しく遊べる紙コップのおばけなんていかがでしょうか。
ストローに息を吹き込むと紙コップの中にあるビニール袋がもくもくと立ち上がる簡単なおもちゃです。
今回はそんな紙コップおばけの作り方や楽しみ方などをご紹介します。
紙コップのおばけを作ってみましょう!
では早速、紙コップおばけの作り方をご紹介します。
紙コップに繋がったストローを吹くと、ビニール袋のおばけが少しずつ膨らんで紙コップから出現します。
ビニール袋を潰せばおばけは消え、何度も膨らませることができます。
とても簡単なので、あまり手伝わずにできるだけ子供に作らせてあげましょう!
必要な道具
- 紙コップ
- ビニール袋
- ストロー(飲み口が曲がるもの)
- きり
- セロハンテープ
- 油性マジック、または色画用紙とハサミ
子供がけがをする危険性があるので、きりを使う際は必ず一緒に使いましょう。
作り方
①まずはビニール袋におばけの絵を描きます。
ペンで描く場合、水性だとうまく書けないので、必ず油性マジックを使用しましょう。
色画用紙でお顔を描くともっと華やかな印象になります。
②続いておばけの絵を描いたビニール袋をストローの飲み口側に貼り付けます。
空気が漏れると袋が膨らまないので、隙間ができないように貼りましょう。
③きりを使って、紙コップの下の部分にストローを差し込めるくらいの穴を一か所開けます。
④穴が開いたら紙コップの中からにストローを差し込みます。ストローを曲げると息を吹き込みやすくなります。
紙コップおばけの完成です!
ビニール袋のおばけを紙コップの中に押し込んで…
もくもく…
もくもくもく……
ぱん!
紙コップからおばけが出てきました!
実際に作ってみると本当に簡単で、意外に楽しいんです。大人でも「おぉー!」と言ってしまいました(笑)
幼稚園児の子が喜ぶこと間違いなしです♪
そして、こちらが画用紙を使ったおばけ。
ハロウィン風になりました。
画用紙を使うと子供たちの個性が出やすくていいですね。
工作を通じて広がる世界
小さい頃、図工や工作が好きだった人も、そうでなかった人もいると思います。
後者だった方は、工作に何の意味があるんだろう?と思うのではないでしょうか。私も工作は好きでなかったので、気持ちはよくわかります。
しかし、一緒に工作をする大人が楽しくなさそうだと、子供も工作を楽しめません。
工作がなぜ子供たちに必要なのか、しっかりと理解して自分自身も楽しみながら、子供たちに工作の楽しさを伝えましょう。
自分なりにイメージを膨らませること
何を使ってどんなものを作ろうか、自分なりに頭を使ってイメージをすることはとても大切なことです。
私はこの「自分なりに考える」事が大の苦手で、作業はまあまあ上手にできるものの、どんなものを作ろうかという発想がなかなか浮かばなかったので、図工の教科書にあるものや先生のお手本をそのままそっくり真似して作っていました。
今でも私は自分なりにアイデアを出す、自己表現をするといったことは苦手です。
自分なりにイメージしたり考えたりすることは大人になっても大切なことで、大きくなるにつれてその成長をわざわざサポートしてもらう機会は少なくなっていきます。
だからこそ、工作が好きでない子にイメージする楽しさを知ってもらう良い機会になるのではと思います。
実際に手を動かしてものを作ること
紙コップおばけ、とっても簡単ですよね。
大人からすると簡単すぎて、いくら相手が園児とはいえ、もっと手の込んだものを作らせたほうがいいのでは?と思うかも知れません。
しかし、自分がイメージしたものをハサミやペンなどを使い、実際に手を動かして造形することは子供にとって重要な過程です。
そして決まった「作り方」が簡単なもののほうが、子供たちが自分なりに工夫しやすいので、作り甲斐があるんです。
また、生活の中で様々な音や色、形、手触り、動きを感じることはとても重要です。
「こんな色で、こんな形でおもちゃを作ろう」「紙コップからおばけがもくもく出てくる!」などの見た目や感触を先生や友達と分かちあったり、感動を伝えることで様々な楽しさを感じることができます。
何を作ってもOK
工作には算数のように、絶対的な正解がありません。
何をイメージしても良いですし、結果的にどんなものが出来上がっても良いのです。
就学すると、勉強だけでなく様々なところで正解・不正解と判断される面が増えていきます。
そうすると何も考えずに「正解だ」と言われている方にしか進まなくなったり、自信を無くして行動力や決断力に欠けてしまうかもしれません。
その前に不正解がない工作を通して、創造力や集中力、自信を身につけさせておきたいところ。
子供と一緒に工作をする際は、「君が作った世界で一つの作品だよ」と認めてあげましょう。声掛けをすると、きっと子供たちも喜んでくれます。
それぞれの工作に意味がある
今回は簡単に作れて楽しく遊べるという点で紙コップおばけをご紹介しましたが、他の工作にもそれぞれきちんとねらいがあります。
実習は2週間×2回という学校が多いかと思いますが、その中で何度か工作を頼まれたらどうしますか?
実習期間は短いですがじっくり子供たちの様子をみて、子供たちのどんなところを伸ばしてあげたいか、各工作が持つねらいから入るのもいいかもしれません。
社会性を身につける
幼稚園の先生に相談して、みんなで一つの大きな作品を作ってみるのも良いかもしれません。
幼稚園の壁面装飾は先生が作ることが多いですが、小学校の教室にはみんなで作った大作が飾られていますよね。
国語で習う「スイミー」の小さな赤い魚をクラスのみんなで作り、画用紙に貼って一匹の大きな魚にしたクラスも多いのではないでしょうか。
同じように幼稚園の子も、クラスのみんなで協力して一つの作品を作り上げれば、友達と共通の目的を見出して協力することができますし、工作を通してみんなで一緒に行動することの楽しさや喜びにも気づくことができます。
みんなで作った大作が飾られていると友達同士の会話も弾みますし、達成感がありますよ。
自然と触れ合う
自然と触れ合うことも大切な過程です。いつもの外遊びもいいですが、それぞれ好きな落ち葉などを拾って来て貼り絵をするのはいかがでしょうか。
自分の作品に使う葉っぱを選ぶわけですから、子供たちは自然をいつもよりじっくりと観察できます。
自然の色や形を活かして貼り絵をすると想像力や思考力が豊かになりますし、自然に関心を持つきっかけとなるのではないでしょうか。
行事や風習を楽しむ
ひな祭りや七夕まつり、ハロウィンやクリスマスなどの行事を楽しむことも大切です。
「この日はこんなことをするんだよ」「この季節になったらこんな生き物が出てくるんだよ」ということを教える機会になりますし、イベントを楽しことは子供だけでなく、大人にとっても大切なことです。
お部屋を飾り付けたり、美味しいものを食べたりして「もうこんな季節かぁ」「今年も一年頑張ったな」と思う瞬間は少し幸せになりませんか?
それに気づく間もない、楽しむ暇がない日々は何だか味気ないですから、子供たちにはぜひイベントを楽しむことの良さを感じてもらいたいと思います。
今回ご紹介した紙コップおばけはいつ作っても良いのですが、ハロウィンのおもちゃとして子供たちと遊ぶとより楽しいですよ♪
まとめ
- 紙コップおばけは簡単に作って、子供たちと楽しく遊ぶことができます
- 工作は子供たちにとって様々なメリットがあります
- 工作を通して様々なことを学べるので、たくさんの工作にチャレンジしてみましょう
紙コップおばけの作り方と、どんなねらいがあるかをお話してきました。
紙コップおばけに限らず、簡単な工作でも子供たちにとっては大切な経験になりますし、何よりも大人が子供たちと同じ目線で楽しむことが大切です。
実習に向けて不安はあるかもしれませんが、子供には緊張が移りやすいので楽しんできましょう!